第2回:社会人基礎力とは何か?「読み・書き・算盤」が職場を変える

杉山 晃浩

1. はじめに — 社会人基礎力の重要性が見直されている

今、改めて注目されているのが「社会人基礎力」です。 これは経済産業省が定義した「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」という3つの能力群ですが、もっとシンプルに言えば“読み・書き・算盤”に通じます。

中小企業では、このような基礎スキルがあればあるほど、現場での活躍度が高くなります。


2. 読む力=指示・情報を正確に読み取る

「そんなつもりじゃなかった」「言われてませんでした」…そんなすれ違いの原因は“読み取る力”の欠如。

  • マニュアルや報告書を正確に読む力

  • 顧客の要望やニュアンスを汲み取る力

こうした力は、単なる日本語力ではなく、ビジネスを回すうえでの土台です。


3. 書く力=伝える・報告する力

「メールがわかりづらい」「報告書が要領を得ない」という問題も多く見受けられます。

  • シンプルで明確な文章を書く訓練

  • 相手の立場に立った表現力

これは、上司とのやりとりや顧客対応にも直結します。


4. 算盤力=数字に強い=現場の経営感覚

「売上」「利益」「単価」「原価」などの数字に対して強くなることで、

  • 無駄な動きが減る

  • コスト感覚が育つ

この“算盤力”が身につくことで、社員一人ひとりが経営者的視点を持つようになります。

5. 寺子屋的教育を社内にどう導入するか?

難しく考える必要はありません。

  • 毎週10分の「読み書きタイム」

  • 社内朝礼で“数字を読む”練習

  • 先輩社員による添削指導 など

日常に“教育のタネ”をまくことで、組織文化が変わります。


6. 次回予告:社員が“自分のために”学ぶ組織へ

次回は、社員が「このスキルは転職にも活かせる」「どこでも通用する力だ」と実感することで、会社の教育に前向きになるメカニズムを解説します。

 

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