応募倍率17倍の保育園に学ぶ
杉山 晃浩
たまたま応募倍率17倍の保育園が取り上げられている番組を目にしました。
多くの保育園が保育士の確保に苦労しています。保育士の確保に苦労しているので、求人広告費や人材紹介料をたくさん支払って採用しているのが現実でしょう。
でも、この番組で取り上げられていた保育園は、1人の応募に対して17人の保育士が応募してくるというのです。
インタビューでは、まず最初に保育士を配置基準の1.5倍にしたことから始まったと話されていました。
現在では、園児46人に対して、国の基準が5人のところ16人を配置しているということです。
人数が確保されていることから、業務分担をして、労働時間を有効に活用しています。その結果、残業ゼロ、休憩時間が取れるなど、従来の保育園の常識が覆されています。
多くのスタッフを抱えることは、コストアップにつながります。一方で、採用ができずに求人広告などにお金を支払うこともコストアップです。
同じコストアップでも、前者は課題解決に近づくため、将来的な採用コストが減少し、利益が確保できるようになります。後者は、いくら節約して利益をねん出しても人材会社等に利益を吸い取られてしまい、いつまで経っても利益を生み出せる体質にはなりません。
つまり、目先の採用を追うよりも、足元をしっかり見る必要があります。
従業員満足度が低い組織では、顧客満足度を高めることはできません。
最近組織サーベイが流行っているのは、このような本質に気が付いた経営者が増えてきているということでしょうね。
勝ち組企業となるのか、負け組企業となるのか?それは経営者の気づき次第ですね。
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