昇給を考える
杉山 晃浩
連合が定期昇給分で2%、ベースアップ分で3%程度の賃上げを目指しているそうです。
世界情勢が不安定で、物価上昇が続いているので、誰もが賃上げを望むのは理解できます。一方で、企業は物価上昇に伴うコストアップで利益を減らしてしまうため、賃上げの原資を確保することが非常に困難です。
このような状況では、労使が一体となって賃上げの原資を作る必要があります。
あなたならどのようにして賃上げの原資を作りますか?
例えばDX化、システム化、仕組化、高付加価値化、効率化など、何らかの変化を実現しないと賃上げの原資などできるはずもありません。
人は変化を好まない生き物です。管理職になれない労働者は、工夫することを知らないことが多いです。同じことを繰り返す作業を続けることで、忙しい、仕事していると錯覚しています。日本とドイツの生産性の違いはこのようなところに現れています。
それではどうすれば生産性を上げることができるのでしょうか。
変化したくない労働者に変化しなければ将来が明るくないことを理解させることが必要です。
例えば、1on1で、目標設定し、目標達成を上司が支援するというスタイルで、変化を促していくことも一つの方法でしょう。
でも、該当労働者がマイナスマインドの場合には、上司も苦労しますね。
そこで、オフィススギヤマグループでは、『5つのSTEPで望みを叶える特別講座』をクライアント様をはじめ一般向けにも公開講座としてスタートさせました。部下の好きなこと、得意なことを明確化し、その情報をもとに1on1を実施することで、上司の苦労が減少します。そのためのヒントを学べる特別講座ですね。
仕事に対して成長、工夫を好まない労働者の頭の中には、「自分が仕事を通じて成長したい、他者に貢献したい」といった考え方がないのかもしれません。このような労働者に対しては、残念ですが昇給させることはできません。仕事のレベルが現状維持のまま年数ばかり経てば、会社にとってはプラマイゼロではなく、確実にマイナスです。時間、空間、コストを無駄に消費している労働者であることをしっかりと伝えましょう。そのうえで、昇給させることはできないときっぱり伝えきることです。
あとはその労働者が未来を自分で選択するでしょう。
荒療治のように見えますが、会社にぶら下がって、利益に繋がらない作業しかしない労働者の価値は、急激に低下していきます。なぜなら、デジタル化社会が急激に進んでいるからです。
生産性を上げなければ、昇給原資が作れない。
昇給を本気で臨むなら、労使がいっしょになって社内にこの空気を蔓延させることがとても大切なことです。
ちなみに、宮崎県が社会保険労務士の臨時職員の応募をしましたが、応募者がいなかったようです。募集条件は次のような感じです。
- 日額8,334円~8,917円(月20日勤務の場合、月額166,680円~178,340円)
報酬は、職務経験を加味して決定します。 - 一定の条件を満たす場合は、在職期間に応じた期末手当が支給されるほか、時間外勤務など該当する勤務があった場合は、勤務実績に応じた手当相当額が支給されます。
(参考)期末手当は、令和5年4月1日採用の場合、6月期に0.375月分、12月期に1.25月分が支給されます。 - 費用弁償として通勤費用のほか、出張に要する費用を支給します。
(注意)報酬額や期末手当の支給月数は、今後、変更される場合があります。
まずは、給与が低いことが分かります。
政府が賃上げを望むなら、このような求人条件も見直す必要があると感じたところです。
組織の実行力を高めたいのであれば、『5つのSTEPで望みを叶える特別講座』に参加してみてください。