管理職教育ってしていますか?
杉山 晃浩
社員教育には、新入社員研修、若手社員研修、マナー研修、専門スキル向上研修、営業研修など多種多様な研修があります。
私が特に重要視しているのが、管理職教育です。管理職が持つべきスキルは、知識とマネジメント能力です。
ところで、プレーヤーとして一流だったにもかかわらず、監督に就任したら全然優勝できないプロ野球選手って思い出すことはできませんか?
管理職は当然に部下を抱えているので、労務関連の知識を新たに身に付ける必要はあります。弊所の労務ゼミに管理職の方を参加させることも必要ですね。その部門に必要な専門知識については、管理職になるまでに培った知識と経験、そして自己研鑽によってある程度身に付けることはできます。
ところが、マネジメント能力については、一朝一夕には身に付きません。
教育を受けていない管理職は、部下の指導の名の下にハラスメント行為を平気ですることがあります。最悪なことに、それらの行為がハラスメントにあたるなんてことは微塵も理解していません。管理職は、労働関係法の知識を身に付けていないと、いつの間にか労基法違反をしていたなんてこともざらにあります。いくら経営者や人事担当者が労働法の知識を身に付けていても、管理職が部下に年次有給休暇を5日とらせなければ労基法違反で会社が罰金を支払う破目になります。管理職が部下に100時間以上の残業をさせていれば、社長以下、人事責任者、部門責任者が揃って懲役刑となることも十分あり得ます。
すなわち、管理職を含め社員教育をしっかりしておかないと、会社はブラック企業と呼ばれ、経営者は監督不行届でペナルティーを受けてしまいます。
しっかりとした組織を作るためには、やっぱり管理職教育が必要だと思いませんか?