無料で人が来る時代は終わりました ― 求人に反応がない理由と“プロに頼る”という選択【第1回】 「ハローワークに出しても来ない…」時代の変化に気づいていますか?
杉山 晃浩
◆こんなお悩みありませんか?
「うちなんてハローワークに求人出しても、ここ3か月応募がゼロですよ…」
「昔は無料の求人サイトで何人かは応募来てたのに、最近はさっぱり」
このような相談を、私はこの1年で何十件も受けてきました。
特に従業員10~20名ほどの建設業や製造業の経営者からの声が多く、
**「求人出しても反応ゼロ」**はもはや例外ではなく、全国的な現象になりつつあります。
この連載では、応募が来ない原因と、これからの採用に必要な視点、
そして“プロに頼る”という選択肢について、採用定着士の杉山が全3回に分けてお届けします。
第1回のテーマは「時代の変化に気づいていますか?」です。
◆“無料で採用できた”時代の終わり
かつては、ハローワークに出せば誰かが応募してくれて、
無料求人サイトに載せれば、学生や若手が興味を持ってくれました。
しかし、今や求人票を出すだけでは見向きもされないという状況。
求人市場は“売り手市場”が続き、そもそも応募者数が減っているうえに、
選ばれるのは「情報をしっかり出している会社」に限られてきています。
実際に、同じ業種・同じ地域でも、**「写真を変えただけで応募数が2倍になった」**という例もあります。
それくらい今は、“情報の出し方”がシビアに問われているのです。
◆今の求職者は「まず調べてから」動く
ここ10年で、求職者の行動は大きく変わりました。
特に20~30代の若手層は、以下のような流れで仕事を探しています。
📱 現代の求職者の行動パターン
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Googleや求人サイトで条件検索(勤務地・業種・給与など)
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いくつか見つけた会社名を「SNSや口コミサイト」で検索
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企業のホームページやインスタ・YouTubeもチェック
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「なんとなく良さそう」なら、やっと応募ボタンに手が伸びる
つまり、求人票だけでは判断されていないということ。
会社名で検索しても何も出てこなかったり、出てきたページが古かったり、
社員の雰囲気がまったく伝わらなかったりすると、それだけで応募は遠のいてしまいます。
◆中小企業は“情報発信”の土俵で戦いづらい
大手企業はブランドがあり、検索されやすい。
でも中小企業は、**情報が少ないと「そもそも存在に気づかれない」**ことが多いのです。
しかも、情報発信といっても「何をどう書けばいいのかわからない」という声もよく聞きます。
求人票の書き方や、写真の撮り方、会社の魅力の言語化――
このあたりは、日常業務で忙しい経営者にとって、正直“後回し”にしがちな領域です。
◆「うちだけじゃない」と知ってください
私たち採用定着士が支援している企業の多くも、最初はこう言います。
「求人票は毎回同じでいいと思ってました」
「応募が来ないのは景気のせいだと思ってました」
「写真なんかなくても仕事はちゃんとしてますよ」
このような言葉に、私は“ものすごく共感”します。
なぜなら、そうした考え方は、数年前までは間違いではなかったからです。
でも今は、「よい仕事をしていれば人が来る時代」ではありません。
「よい仕事を、魅力的に伝えられる会社」だけが選ばれる時代です。
◆採用定着士の視点:変わるには“視点の転換”がカギ
私たち採用定着士は、企業に伴走して求人改善や面接設計を行うプロフェッショナルです。
日々、多くの会社の採用に触れているからこそ、わかることがあります。
それは、**「変わる会社には、共通点がある」**ということです。
その共通点とは──
✅ 現状を冷静に受け止めている
✅ 外部の力をうまく借りている
✅ 情報発信を経営課題として捉えている
これらをひとつずつ整えていけば、応募がゼロだった会社でも、
「1か月で5件の応募が来た」「1名採用できた」という成果につながります。
◆まとめ:採用はもう「片手間」では通用しない
人が来ないことに不安を感じているあなた。
それは経営者として“まっとうな感覚”です。
ですが、無料で求人を出しても応募がない現実は、もう受け入れざるを得ません。
そして、そこで立ち止まらず、**「変わる決意を持つこと」**が何よりも大切です。
✅まずは「話すこと」から始めませんか?
オフィススギヤマグループでは、採用に悩む中小企業の経営者の方に向けて
**“初回無料の採用相談”**を行っています。
「何が悪いのかが分からない」
「このままじゃまずいのは分かってるけど、どうしたらいいか…」
そんなお悩み、ひとりで抱えないでください。
あなたの会社に合った“最初の一歩”を、私たち採用定着士が一緒に考えます。
▶次回予告
第2回:求人票と応募導線の見直し ―「出したら終わり」では人は来ない!
“やる気のある人歓迎”だけでは届かない、今の求職者に刺さる求人とは?
採用定着士が現場で実践している改善ノウハウをご紹介します。