NISAで資産形成!投資信託の選び方と失敗しないための3つのポイント
杉山 晃浩
はじめに──「非課税だから」と飛びついていませんか?
NISAは、投資で得た利益が非課税になる、とても魅力的な制度です。
でも、「どの投資信託を選ぶか」で、その成果は大きく変わります。
とくに、何も考えずに「ランキング上位」「なんとなく知っている名前」だけで選んでしまうと、せっかくのNISAの効果が台無しになることも。
今回は、NISAで投資信託を選ぶ際に、初心者が押さえておきたい3つの基本ポイントを解説します。
投資信託とは?NISAに向いている商品の特徴
まずは基本から。
投資信託とは、複数の株や債券などをまとめてプロが運用してくれる商品です。少額から投資でき、分散投資が可能なため、初心者にとっても取り組みやすいのが特徴です。
NISAに向いている投資信託の特徴
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手数料が安い(信託報酬0.1~0.3%程度)
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長期保有を前提にした設計(インデックス型など)
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値動きが穏やかで、分散投資されている
初心者が避けたい“落とし穴”
❌ 毎月分配型に注意!
「毎月お金がもらえるからお得」と思いがちな毎月分配型投信。実は、多くが元本を削って分配金を出していることがあります。
長期で資産を増やしたいなら、これは逆効果です。
❌ 手数料が高すぎるファンド
信託報酬が1%を超える投信は、毎年それだけコストを払い続けることになります。
リターンが高くても、手数料に吸い取られては意味がありません。
❌ 流行りモノ・テーマ型に乗っかる
AI・脱炭素・半導体など、今話題の商品に飛びつくと、短期でブームが去ってしまうことも。NISAは長期投資向けなので、落ち着いて判断を。
投資信託の選び方:3つの基本ポイント
✅ ① インデックス型かアクティブ型かを選ぶ
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インデックス型:日経平均やS&P500などの指数に連動。コストが低く、初心者に最適。
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アクティブ型:指数を上回るリターンを狙う運用。成果が出れば大きいが、当たり外れが大きい。
初心者には、全世界株式(オルカン)や米国株式(S&P500)インデックスが堅実でおすすめです。
✅ ② 手数料のチェックを怠らない
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信託報酬が0.1~0.3%台のものが理想的。
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同じ内容でも販売会社によって手数料が違うので注意。
ポイント:ネット証券のほうが手数料が安い傾向にあります。
✅ ③ 積立投資に適した商品かを確認
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長期で右肩上がりが見込める構成(分散・成長性)
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純資産残高が大きい(目安:100億円以上)
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設定から年数が経っていて、安定している商品
長く積み立てるからこそ、途中で運用が止まるようなリスクを避けることが大切です。
【補足】NISAは“自由に使える資金”で始めよう
NISAはいつでも引き出せる点が魅力ですが、これは裏を返せば「途中で使ってしまいがち」という弱点でもあります。
老後資金のように絶対に使ってはいけないお金は、NISAではなく「企業型DC」や「iDeCo」で積み立てた方が安心です。
会社員ならNISA+企業型DCが“最強の資産形成術”
ここで嬉しい話をひとつ。
もしあなたが選択制企業型DCのある会社に勤めていたら、実はとても恵まれた環境にいます。
✅ 企業型DCのメリット
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拠出額が所得控除され、手取りを減らさずに積立ができる
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資産運用益が非課税
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60歳まで引き出せない=老後資金が確実に確保される
つまり、
💡 企業型DCで老後資金を守りながら、NISAで自由な資産形成ができる。
これはまさに、**会社員だけに許された「ダブル非課税戦略」**なのです。
まとめ──未来のために、いまできる準備を
NISAで資産運用を始めるときは、「何を買うか」がとても大切。
ポイントは以下の3つ:
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インデックス型で堅実に
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手数料はとにかく低く
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長期で積み立てられる商品を選ぶ
そしてもし、企業型DCが使える環境にいるなら、それは最大限に活用すべきチャンスです。
✅NISAで“使えるお金”を育て、
✅企業型DCで“使わないお金”を守る。
そんなふうに仕分けていけば、将来はきっと笑顔で迎えられます。
「会社に入っただけで、老後の土台ができる時代」──
そんな会社が増えている今、自分の働く場所も見直してみたくなりますね。
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