給料を上げても意味がない?だから私は“全額DC”にした!
杉山 晃浩
第1章|「やった、昇給だ!」でも喜べなかった日のこと
「亮太、今年は昇給3万円だって。おめでとう!」
春の人事考課の結果を受けて、上司からそう告げられたとき、私は一瞬うれしかった。営業成績もまずまずで、後輩の指導にも力を入れてきたから、評価された実感があった。
でも、その月の給与明細を見て、思わず眉をひそめた。
「…え?手取り、思ったより増えてない?」
総支給額はたしかに3万円上がっている。でも、振り込まれた額は+1万数千円程度。想像していた2倍は少ない。
「こんなもんか…」と思っていたら、隣の席の先輩・佐伯さんがぼそっとつぶやいた。
「まあ、手取りが増えないのは当たり前だよ。俺なんて、昇給分は全部DCに回してるから、給料額面すら変わってないけどな。」
第2章|先輩社員の“意味深な一言”「俺は全額DCにしてる」
「え?全額DC?ってことは、昇給したのに自分で受け取ってないってことですか?」
「そうそう。税金も社会保険料もバカにならないし。どうせ全部取られるなら、自分の将来のために積立てたほうがマシでしょ?」
佐伯さんは、当たり前のように話す。私には衝撃だった。
「選択制DCって制度、亮太はちゃんと理解してる?」
会社説明では聞いた記憶がある。でも、自分には関係ないと思っていた。
「うちは選択制DC導入してるから、給与の一部を確定拠出年金に回せるんだよ。税金も社会保険料もかからない。…賢くやるなら、使わない手はないってこと。」
そのとき、私の中で何かがカチッと音を立ててはまった気がした。
第3章|税金と社会保険に“吸い取られる”給与の現実
私はさっそく経理の西野さんに聞いてみた。
「昇給って、社会保険料とか結構上がるんですよね?」
「そうね。標準報酬月額の区分が上がれば、厚生年金と健康保険の両方に影響するから。3万円昇給したら、そのうち1万以上が保険料や税金で消えるのが普通よ。」
試しにシミュレーションしてみた。
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昇給:月額3万円
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社会保険料:約4,500円増
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所得税・住民税:約5,000円増(年収による)
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→ 手取り増加:約1万〜1.2万円前後
この現実を目の当たりにして、私はがっかりした。
「なんで頑張って昇給したのに、国にこんなに持っていかれるんだ…。」
第4章|選択制企業型DCという“合法的節税システム”
そんななか、再び佐伯さんに相談すると、具体的に教えてくれた。
「うちの会社はね、昇給分をDCの掛金として振り替えることができるように設計されてるんだよ。だから、給与として受け取らなければ、社会保険料も税金もかからない。」
実際、私は人事に相談し、「昇給分3万円をDCに回す」手続きをした。
すると、給与明細上の額面はそのまま。でも、将来の老後資産として、毎月3万円が拠出されていく。もちろん、非課税で。
しかも、DCの資産は自分名義。転職しても持ち運び可能だ。
「これって、めちゃくちゃ合理的じゃないか…?」
今まで「将来の年金?そんなの期待できないよ」と言っていた自分が、「自分の力で準備できる」と希望を持てた瞬間だった。
第5章|一方で、制度のない会社にいる同期の嘆き
数日後、大学時代の友人・翔太と飲みに行ったときのこと。
「うちも昇給あったけどさ、手取りは1万ぐらいしか増えてないんだよなあ。最近は物価も上がってるし、全然実感ないよ。」
「選択制DCとかないの?」
「なにそれ?そんな制度、うちでは聞いたことない。」
翔太の会社は老舗の製造業。福利厚生も古いまま、制度設計は硬直しているようだった。
「そっか…。会社によって、こんなに違うんだな。」
そのとき、私ははっきりと理解した。
制度がある会社に勤めている=選択できる自由がある。
制度がない会社にいる=“損をし続ける”しかない。
翔太に非はない。ただ、選ぶことすらできない環境がそこにはあった。
第6章|“全額DC”は当然の選択──未来を守るのは自分
いま、私は給与アップ分を「まるごとDC」に回している。
「現金で欲しくないの?」と聞かれることもある。たしかに、飲み代やスマホ代に回せたかもしれない。
でも、考えてみてほしい。
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国に税金や保険料として取られるよりも、
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自分名義の“未来の資産”になるほうが、よっぽど価値がある。
国の年金制度は、改悪続き。頼れる時代は終わった。
だからこそ、「もらう前に、自分で貯める」時代が来ている。
🔍〈専門家コメント〉選択制DCを“導入していない”企業は、大きな損失をしているかもしれません
給与アップをしても手取りが増えにくい。そんな時代だからこそ、制度設計の見直しが必要不可欠です。
選択制企業型確定拠出年金は、社員の将来を守りながら、会社の社会保険料負担を軽減し、賢く“コスト最適化”できる仕組みです。
ところが、未だに98%以上の企業が未導入。
「そんな制度があること自体知らなかった」
「顧問税理士に相談したら面倒そうだからやめた」
「ウチの規模では無理だと思っていた」
…そのままにしておいて本当にいいのでしょうか?
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