求人広告を出す前に知ってほしい──“採用定着士”というプロの存在

杉山 晃浩

第1章 なぜ「求人広告」だけではうまくいかないのか?

「求人広告を出したのに、応募が一件も来ない」
「やっと採用しても、すぐ辞めてしまう」

中小企業の経営者や人事担当者から、こんな声を耳にすることは少なくありません。
求人広告に何十万円もかけて出稿しても、まったく手応えがない…それは、決して珍しいことではないのです。

多くの企業が「人が来ないのは求人原稿の書き方が悪いから」「掲載媒体が合っていないのでは?」と考えがちですが、実はそれ以前に**“採用の設計図”が描けていないこと**が根本原因だったりします。


第2章 採用定着士ってどんな人?どんなことをするの?

こうした悩みに対して、“現場密着型”で向き合うのが採用定着士です。

採用定着士は、「人が来る」だけではなく「人が辞めない」「人が育つ」仕組みを一緒に考えるプロフェッショナル。中小企業の経営者のパートナーとして、以下のような支援を行います。

  • 理念・ビジョンの言語化

  • 採用ブランディングの構築

  • 応募につながる求人設計

  • 面接・選考・入社後フォローの仕組みづくり

  • 定着に向けたコミュニケーション改善

広告代理店や求人媒体が“集客”に特化しているのに対し、採用定着士は**「社内の受け入れ体制」も含めた“採用の土台”を整える**役割を担っています。


第3章 オフィススギヤマの支援事例:こんな企業が変わりました

私たちオフィススギヤマグループでも、多くの企業の採用定着支援に携わってきました。ここでは、いくつかの事例をご紹介します。

●事例①:応募ゼロが続いた建設会社が、“地元志向”に刺さる原稿で変わった

ある地方の建設会社では、ハローワークに求人を出し続けても応募がゼロ。相談を受けた私たちはまず、社長へのヒアリングからスタートしました。

実は、地元での知名度は高く、社員の仲も良好。しかしその魅力が求人原稿にまったく反映されていませんでした。

「地元の若者が地元で働きたくなる会社づくり」というビジョンを再定義し、それを言語化。結果、地域密着型の訴求で応募が3件→10件に増加。選考プロセスの設計も見直し、内定後の辞退率も減少しました。


●事例②:介護事業所で定着率30%台→60%台へ

別の介護事業所では、1年以内に辞めるスタッフが続出。求人には「アットホームな職場です」と書かれていたものの、現場では新人へのOJTが機能していませんでした。

そこで、入社初日から3カ月の育成フローを一緒に設計し、担当スタッフを明確に。「この会社で育ててもらっている」という実感が得られるようにしたところ、定着率が飛躍的に改善


●事例③:「採用は社長の仕事」という呪縛からの脱却

創業30年の製造業では、「採用は社長がやるもの」という意識が強く、社員を巻き込む仕組みがありませんでした。

採用定着士が入り、社内メンバーで“魅力発見ワークショップ”を実施。「ウチの会社、実はこんな良いところあるじゃん!」という声が社員から出るように。

その結果、社員の紹介で新たな人材が採用に結びつくなど、社内の空気も変わりました。


第4章 採用は“仕組み”で改善できる

採用活動は、単発のイベントではなく継続的なプロセスです。
採用定着士は、このプロセス全体を設計し、企業ごとに最適化された「勝ちパターン」をつくるお手伝いをします。

たとえば、

  • 求人原稿で“誰に伝えるか”を明確にする

  • 面接で何を確認すべきかの設計

  • 内定後のフォロー体制

  • 入社後の評価とフィードバック制度の整備

これらがすべて連動してはじめて、“人が辞めない会社”になります。


第5章 採用定着士に相談するタイミングとメリット

「とりあえず求人票を出してみる」前に、一度立ち止まって考えてみてください。
その求人、誰のどんな価値観に刺さる内容になっていますか?
入社後の成長や活躍の場面を描けていますか?

採用定着士に相談することで、採用活動の失敗確率を大きく下げることができます。
しかも、「辞めない人材が増える」ことで、経営の安定にもつながるのです。


終章 採用に悩むすべての中小企業に「味方」はいる

求人は「広告」より「設計」が9割──
私たちは、そう考えています。

採用定着士は、単なる“採用支援者”ではなく、会社の未来を一緒に育てるパートナーです。
人の問題に悩む時間を減らし、経営者が本来の仕事に集中できるように。
社員が育ち、定着し、やりがいを持って働ける職場をつくるために。
私たちはこれからも、現場に寄り添い続けます。


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オフィススギヤマでは、企業の採用・定着に関するご相談を随時受け付けています。
「求人票を出す前に、一度相談してみたい」という方も、お気軽にどうぞ。
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