【2025年版】高卒採用を成功させる第一歩:ルールと採用現場のリアルな失敗談
杉山 晃浩
高卒採用、なぜ手探りになるのか?
「新卒採用」と聞いて、多くの企業が思い浮かべるのは大学生や大学院生ではないでしょうか。しかし、近年、人手不足が深刻化する中で、優秀な人材を獲得するために高卒採用に注目が集まっています。
一方で、高卒採用には大卒採用とは全く異なる独自のルールや商習慣が存在します。企業側からすると「何から始めればいいか分からない」「どう動けばいいか見えない」と感じてしまいがちです。
このブログでは、高卒採用を成功させるための第一歩として、その特徴を理解し、多くの企業が陥りがちな「失敗事例」を具体的に解説します。
大卒採用とココが違う!高卒採用の3つの大きな特徴
高卒採用の特殊性を理解することが、失敗を防ぐ鍵となります。まず、大卒採用と比較しながら、3つの大きな特徴を見ていきましょう。
1. 学校とハローワークが中心の採用ルート
大卒採用では、求人サイトや合同説明会、SNSなど多様なチャネルを活用します。しかし、高卒採用は、ハローワークと高校の進路指導室が中心となります。
企業は、地域のハローワークに求人票を提出します。高校生は、この求人票を学校の先生を通じて閲覧し、応募を決めます。企業が高校生に直接アプローチすることは、ルールで禁止されています。
2. 全国の高校で統一されたスケジュールとルール
高卒採用には、文部科学省と厚生労働省が定める統一的なスケジュールがあります。例えば、求人受付の開始日や、応募・選考開始日などが細かく決められています。
これは、高校生が学業に専念できる期間を確保し、すべての学生に公平な機会を与えるための重要な仕組みです。企業は、このルールを厳守する必要があります。
3. 「一人一社制」という独特なルール
高卒採用の最も大きな特徴の一つが「一人一社制」です。これは、応募開始から一定期間、一人の生徒が応募できる企業は原則として一社のみとするルールです。
生徒は、複数の企業に応募することができません。そのため、企業は生徒に「この会社で働きたい」と強く思ってもらうための魅力的な求人票作りや情報提供が非常に重要になります。
多くの企業がハマる!高卒採用の3つの落とし穴
高卒採用の特殊性を知っていても、具体的な行動で失敗してしまうケースは少なくありません。ここでは、多くの企業が直面する3つの失敗事例を紹介します。
失敗事例1:求人票が「大卒採用の使い回し」になっている
「高卒だからといって、大卒向けの求人票を少し変えるだけでいいだろう」と考えていませんか? これは大きな間違いです。
高校生は、専門用語やカタカナ語の多い求人票を読んでも、仕事内容をイメージできません。「プロジェクトマネージャー」や「コンサルタント」といった言葉は響かず、むしろ「難しそう」「自分には無理だ」と敬遠されがちです。
→ この失敗の裏には、「高校生目線」の欠如があります。
失敗事例2:高校の先生との関係構築を怠る
高卒採用では、高校の先生が非常に重要な役割を担います。生徒の適性や希望を理解し、生徒に合った企業を紹介する「就職支援のプロ」だからです。
しかし、「求人票を出したから大丈夫だろう」と学校への挨拶や情報提供を怠っている企業は少なくありません。先生との関係が薄いと、いざという時に相談に乗ってもらえず、自社の情報を生徒に深く伝える機会も失います。
→ この失敗の裏には、「先生」の存在の軽視があります。
失敗事例3:職場見学や面接で「入社後のギャップ」を生む
職場見学や面接は、企業が自社の魅力を直接伝えられる貴重な機会です。しかし、会社の良い面ばかりを見せようとしたり、質問に曖昧な返答をしたりすると、学生は不安を感じてしまいます。
特に、職場見学で社員が挨拶をしなかったり、忙しそうにピリピリしていたりすると、学生は「この会社、雰囲気が悪いな」と感じ、応募を見送ることがあります。入社後のギャップは、早期離職につながる最も大きな要因の一つです。
→ この失敗の裏には、「会社のありのまま」を見せる勇気のなさがあります。
まとめ:失敗から学び、高卒採用成功への道を見つけよう
高卒採用は、大卒採用とは全く異なる「作法」や「ルール」が存在します。この特殊性を理解せず、これまでの経験則だけで臨むと、今回紹介したような失敗に陥りやすくなります。
しかし、これらの失敗事例は、裏を返せば、「どこを改善すればよいか」を教えてくれるヒントです。
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