「最初に何を伝えるか」で売上は決まる──プライミング効果で変わる営業と広報の成果
杉山 晃浩
◆1章:「売れる営業」と「売れない営業」の分岐点はどこか
「営業の話を聞いてもらえない」
「説明しても響かない」
「結局、値段で比較されてしまう」
そんな悩みを抱える経営者・営業担当者は多いでしょう。
では、売れている営業と一体何が違うのか?
才能? 話術? 人柄?
もちろん全部大事です。
しかし、もっと根本にあるのは
最初の一言で「買う方向」に誘導できているかどうか
これ、偶然の結果ではありません。
心理学的には「プライミング効果」と呼ばれています。
◆2章:プライミング効果とは?
プライミング効果とは
先に刷り込まれた情報によって
その後の判断や行動が影響を受ける現象
たとえば…
-
口コミ評価が高い商品は、実際より良く感じる
-
「人気No.1」と書かれると、安心して選ぶ
-
広告で“笑顔の従業員”が映ると
その企業に好印象を持つ
人は、“見たもの・聞いたもの”の影響を
自分で気づかないうちに受けているのです。
ビジネスの現場で例えるなら…
営業や広報は
会話が始まる前から勝負が始まっている
ということ。
◆3章:営業での使い方①「価格より価値を先に置く」
営業の現場で最悪なのは
冒頭で価格を出してしまうこと
「月3万円です」
この時点で、脳内では
“コストを下げる戦い”が始まります。
しかし、先に価値を植え付ければ…
例)クリニック向け営業
「離職率が半減したクリニックがあります」
例)製造業向け営業
「未経験採用でも労災ゼロを実現した工場があります」
この段階で
“必要な投資金額”として受け止められるのです。
◆4章:営業での使い方②「成功を想像させる」
商談開始3分以内に
相手企業の成功ストーリーを提示する。
たとえば飲食店向けなら
「採用広告に反応がなかった企業が
口コミ採用で応募が3倍になりました」
→ 経営者は
「うちにもできるかも」
と未来をイメージし始めます。
成功のイメージ=購入の準備
◆5章:広報マーケティングで使うとこう変わる
ホームページ・SNSなど
“最初に触れる接点”が最重要。
📌ファーストビューを変える
「社員の働きやすさ → 公開データ」
「経営者の想い → 顧客ストーリー」
📌写真選び
笑顔の写真
↓
安心・信頼のプライミング
📌実績の並べ方
「業界No.1」
「3年連続採用成功」
「顧客満足度95%」
↓
購入判断が変わる
これらは全部、
脳への前フリ設計。
◆6章:よくある失敗例
-
商品説明が長い
-
スライドに文字ぎっしり
-
「何を伝えたいか」が見えない
これでは相手の脳に
買う準備ができないまま
話が終わってしまいます。
最初で失敗すると、
いくら説明しても響かない
◆7章:業界別プライミング成功テンプレ
明日から変えられる実践例を紹介👇
| 業界 | 最初に伝えるべき“前フリ” |
|---|---|
| 介護 | 「スタッフの笑顔を増やす仕組みがあります」 |
| 製造 | 「安全対策で離職率を下げられます」 |
| 飲食 | 「人手不足でも回せる店舗設計ができます」 |
| 事務・管理 | 「残業ゼロに近づきます」 |
| 採用支援 | 「応募が増える導線にできます」 |
買いたい理由を最初に植え付ける
= スムーズなYESが引き出せる
◆8章:オフィススギヤマができること
心理学×HR×営業コンサル
この掛け算が強みです。
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営業トークスクリプト改善
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提案資料のプライミング導線設計
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ホームページ改善
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営業研修
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社員のコミュニケーション力向上
営業は
「売り込み」ではなく、
“選ばれる仕組みづくり”です。
◆9章:行動する企業だけが売れる
選択肢はシンプル。
1️⃣ 従来の売り方で苦戦し続ける
2️⃣ 科学で成果を自動化する営業へ進む
成功する企業ほど
心理学を味方にしています。
最初の一言を変えた瞬間、
売れる未来が動き始めます。