社員はあなたの話を聞いていない? ──カクテルパーティ効果で変わる“伝わる組織のつくり方”
杉山 晃浩
■1章|「伝えた」は「伝わった」ではない
「この前言ったよね?」「周知したよね?」
経営者や管理職なら、一度は抱いたことがある疑問ではないでしょうか。
・朝礼で話した
・メールで通知した
・掲示板にも貼った
・クラウドにも書いた
でも現場スタッフはこう言う。
「聞いてません」
「見てません」
「知りません」
これ、単なる“怠慢”ではありません。
多くの企業で起きる 組織の定番トラブルなんです。
そしてそのまま放っておくと…
✔ルール違反
✔ヒヤリハット
✔離職増加
✔クレーム・労災
✔安全衛生指導の無視
など、経営リスクが一気に膨らみます。
本当に問題なのは…
“伝える側”が
「伝えたら伝わっている」と
思い込んでしまっていること。
ここに、心理学的な落とし穴があります。
■2章|人は“自分に関係あることだけ”聞いている(カクテルパーティ効果)
パーティ会場のような騒がしい場所でも
自分の名前が呼ばれると反応する…
あの現象こそが
カクテルパーティ効果です。
つまり人間の脳は…
🔹膨大な情報 → ほぼ無視
🔹自分に関係ある情報だけ → 選択して拾う
だから経営者がどれだけ良いことを語っても
・抽象的
・難しい
・“自分ごと”にできない
そんな情報は、一瞬で消え去ります。
■3章|情報が届かない職場の“3つの重大リスク”
| リスク | 内容 | 顕在化例 |
|---|---|---|
| ①労務リスク | 法令順守が伝わらない | ハラスメント・残業規制違反 |
| ②事故・ミス | 安全指示が届かない | 医療事故、介護事故、製造トラブル |
| ③定着率悪化 | 孤独感・疎外感 | 若手の即退職、モチベ低下 |
特に医療・介護・製造、飲食などでは
「伝わっていない」は事故と隣り合わせです。
■4章|社員が動く伝え方──“自分ごと化”3つの仕掛け
| 施策 | 狙い | 実例(介護の場合) |
|---|---|---|
| ①あなたにどう関係するのか伝える | 選択的注意を引く | 「○○さんの業務が10分短くなる」 |
| ②できる量へ分解する | 行動が始まる | 「1日1回だけ記録アプリ入力」 |
| ③成功者を前面に出す | 所有感・誇り | 「新人のAさんが改善してくれました!」 |
📌ポイント
メリット → 手順 → 仲間の声
の順に伝える
すると行動が変わるスピードが一気に上がります。
■5章|DX×カクテルパーティ効果=伝わる組織
情報共有は
✕ とにかく周知
◎ 必要な人に必要な情報だけ
へ変わっています。
オフィススギヤマは
kintone・チャット・RPAなどを活用し
✔通知を「探す」から「届く」に変える
✔個別の役割に応じた情報配信
✔正しい情報の正しい定着
を支援しています。
DXを使えば
行動が自動的に変わる環境が作れるのです。
■6章|仕組みで伝える時代へ──オフィススギヤマの伴走支援
当グループでは
🟦理念・方針が伝わる“情報設計”
🟦自走する“定着コミュニケーション支援”
🟦忙しい現場を止めないDX導入
🟦採用〜定着まで一気通貫のサポート
を提供しています。
採用支援士 × 社労士 × DX支援
という 掛け算できる専門家集団だからこそ
現場に合う改善ができます。
■7章|最後に:伝わるだけで職場は変わる
社員は怠けているわけではない。
ただ、
届いていないだけ。
でも伝わり始めると
✔ルールが守られる
✔ミスが減る
✔安全が高まる
✔定着率が上がる
✔顧客満足が上がる
すべてが好循環になります。
伝え方が変われば、組織は変わる。
決断が未来を変える。
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