2026年に向けて──中小企業の採用定着を変える「選択制企業型DC」という選択
杉山 晃浩
新年、明けましておめでとうございます。
オフィススギヤマグループの杉山です。
2026年を迎え、あらためて中小企業を取り巻く環境の厳しさを実感しています。
最低賃金の上昇、人手不足の常態化、採用コストの高騰。
「頑張っているのに、なぜ人が来ないのか」「採用しても定着しない」
こうした声を、昨年も数え切れないほど耳にしました。
その一方で、私は確信しています。
中小企業の採用定着は、まだまだ“打てる手”が残されていると。
その中心に据えているのが、
「選択制企業型DC(企業型確定拠出年金)」です。
なぜ今、企業型DCなのか
企業型DCと聞くと、
「うちは中小企業だから関係ない」
「大企業の制度でしょ?」
そう思われる経営者の方も多いかもしれません。
実際、日本全体で見ても、企業型DCの導入率は約2%程度。
しかも、その多くは大企業です。
しかし、だからこそ私は、
中小企業にこそ企業型DCが必要だと考えています。
理由は単純です。
中小企業は、大企業と同じ土俵で戦ってはいけないからです。
給与だけで勝負する時代は終わりました
これまで多くの中小企業が、
「給与を上げれば人は来る」
「賞与を出せば定着する」
そう信じて努力してきました。
しかし現実はどうでしょうか。
・原材料費は上がる
・社会保険料の負担は増える
・売上は簡単には伸びない
この中で、給与だけを上げ続けるのは限界があります。
しかも、給与は「一時的な満足」に留まりやすい。
周囲と比較され、慣れ、やがて不満に変わることも少なくありません。
お金を払っているのに、評価されない
これは経営者にとって、非常につらい状況です。
「在籍する価値」をどうつくるか
そこで視点を変える必要があります。
それは、「この会社に在籍し続ける意味」をどうつくるかという視点です。
選択制企業型DCの最大の強みは、ここにあります。
企業型DCは、長く在籍すればするほど、
複利の力によって資産形成の効果が高まる仕組みです。
つまり、
・短期間で転職を繰り返すより
・腰を据えて働いた方が
・将来のリターンが大きくなる
そうした構造を、制度として会社が用意できるのです。
これは、単なる福利厚生ではありません。
定着を前提としたメッセージそのものです。
ポータビリティが生む、新しい採用の可能性
もう一つ、企業型DCの大きな特徴があります。
それが**ポータビリティ(持ち運び可能)**です。
これはつまり、
・大企業でDCに加入していた人が
・中小企業に転職しても
・年金資産をそのまま引き継げる
ということを意味します。
これまで中小企業は、
「大企業出身者は来てくれない」
「来てもすぐ辞める」
そんな諦めを抱えてきました。
しかし、企業型DCを導入していることで、
“制度面での断絶”を埋めることができるのです。
「中小企業だから不利」ではなく、
「中小企業でも安心してキャリアを継続できる」
そんな選択肢を提示できるようになります。
選択制である意味
ここで、あえて「選択制」と付けている理由にも触れておきます。
選択制企業型DCは、
社員が自分の意思で
「給与として受け取るか」
「将来に回すか」
を選べる仕組みです。
これは、会社が一方的に押し付ける制度ではありません。
・自分の人生設計を考える
・お金について学ぶ
・将来を主体的に選ぶ
そうした金融リテラシーの入口にもなります。
結果として、
「考えて働く社員」
「会社との関係性を大切にする社員」
が育ちやすくなる。
これは、採用定着という視点でも非常に大きな意味を持ちます。
2026年の目標──全国50社へ
こうした考えのもと、
オフィススギヤマグループでは、
2026年の目標として「選択制企業型DC導入50社」を掲げました。
50社という数字は、決して偶然ではありません。
・1社ずつ、丁寧に導入し
・制度を「形」ではなく「仕組み」として根付かせ
・現場で活きる制度に育てる
そのために、現実的でありながら、
覚悟のいる数字として設定しました。
制度導入はゴールではありません
誤解してほしくないのは、
企業型DCを入れればすべて解決する
という話ではない、ということです。
制度はあくまで道具です。
使い方を間違えれば、意味を持ちません。
だからこそ私たちは、
・導入目的の整理
・社員への説明
・他制度との整合性
・定着施策との連動
ここまで含めてサポートしています。
採用定着は、
「制度 × 仕組み × 運用」
この3つが揃って、初めて成果が出ます。
中小企業には、中小企業の戦い方がある
2026年。
中小企業を取り巻く環境は、さらに厳しくなるでしょう。
しかし同時に、
考え方ひとつで差がつく時代でもあります。
大企業と同じことをする必要はありません。
中小企業だからこそできる、
「顔の見える制度設計」
「想いの伝わる福利厚生」
があります。
選択制企業型DCは、その一つの答えです。
最後に
本年も、オフィススギヤマグループは、
中小企業の未来に真正面から向き合い続けます。
採用で悩んでいる
定着に課題を感じている
制度を整えたいが、何から手を付けてよいかわからない
そんなときは、ぜひ一度ご相談ください。
2026年が、
「人が辞めない会社づくり」への一歩となる年になることを願って。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。