第2回 障害年金はどうやって決まる? 申請から審査までの流れをやさしく解説

杉山 晃浩

第1回では、
「障害年金とはどんな制度か」
「誰が対象になり、どんな種類があるのか」
をお伝えしました。

第2回では、多くの方が一番不安に感じる
「障害年金は、どうやって決まるのか?」
について解説します。

  • 申請したら、何が起きるのか

  • 誰が、何を見て判断しているのか

  • なぜ同じ病気でも結果が分かれるのか

制度の中身を知ることで、
「よく分からないから不安」という状態から
一歩抜け出せるはずです。


障害年金の審査は、いきなり結果が出るわけではない

まず、全体の流れを整理しましょう。

障害年金は、申請したその場で
「もらえます」「もらえません」
と決まる制度ではありません。

大まかな流れは、次のとおりです。

  1. 年金事務所や市区町村窓口で申請

  2. 書類一式が年金機構に送られる

  3. 医師による医学的な判定

  4. 判定結果をもとに支給・不支給が決定

  5. 決定通知が自宅に届く

この一連の審査を行っているのが、
日本年金機構
です。

申請から結果が出るまで、
数か月かかるのが一般的です。


審査で一番重視されるのは「診断書」

障害年金の審査で、
もっとも重要な書類は何か。

それは、
医師が作成する診断書です。

審査では、

  • 申請者本人の説明

  • 家族の声

  • 職場の状況

よりも、
診断書に書かれている内容が最優先されます。

ここで大切なのは、
病名そのものよりも
「日常生活や仕事への影響」です。


医師は何を基準に判定しているのか

診断書には、
次のような項目があります。

  • 身体や精神の状態

  • 日常生活能力の程度

  • 就労状況や制限の有無

医師は、これらをもとに
障害年金の「等級認定基準」と照らし合わせて
判定を行います。

たとえば、

  • 一人で外出できるか

  • 食事・入浴・服薬を管理できるか

  • 他人の援助がどの程度必要か

といった点が、具体的に見られます。


「働いている=もらえない」ではない

ここも、よくある誤解です。

障害年金は、
働いているだけで不支給になる制度ではありません。

実際には、

  • 短時間勤務

  • 配慮付きの就労

  • 休職と復職を繰り返している

こうした状況でも、
障害年金が認められるケースはあります。

重要なのは、
どれだけ制限を受けながら生活・就労しているか
という点です。


なぜ同じ病気でも結果が分かれるのか

「同じ病名なのに、
 あの人は通って、自分は通らなかった」

障害年金では、
こうした話をよく耳にします。

その理由は、はっきりしています。

障害年金は「状態」ではなく「書類」で判断されるからです。

審査する側は、
申請者の日常を直接見ることはできません。

見ているのは、

  • 診断書

  • 病歴・就労状況等申立書

だけです。

つまり、
書類にどう書かれているか
が、結果に大きく影響します。


申請書類は「事実を正確に伝える道具」

ここで注意してほしいことがあります。

それは、
「大げさに書く」ことでも
「遠慮して書く」ことでもありません。

障害年金の書類に必要なのは、
事実を、正確に、具体的に伝えることです。

たとえば、

  • 「調子が悪い」ではなく
    →「週に〇日は外出できない」

  • 「仕事がつらい」ではなく
    →「集中力が続かず、〇分で休憩が必要」

この違いが、審査ではとても大きくなります。


審査は人が行っている以上、個人差もある

制度上、審査は
医師が医学的な視点で行います。

ただし、
人が判断する以上、
見方や評価に差が出る可能性は否定できません。

だからこそ、
「どう書くか」
「何を伝えるか」
が重要になります。

障害年金は、
運や気合いで決まる制度ではありません。

準備の質が結果に影響する制度
だと考えてください。


次回予告:障害年金で後悔しないために

第3回では、
障害年金で後悔しないためのポイントをまとめます。

  • 申請前に必ず確認してほしいこと

  • 不支給になったときの考え方

  • 一人で抱え込まないための選択肢

「知らなかった」で終わらせないために、
ぜひ続けて読んでください。

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