なぜSNS採用で思うような成果が出ないのか ― 企業が無意識にやっているNG行動
杉山 晃浩
「SNSで採用発信をしています」
そう話す企業は、確実に増えました。
以前は求人広告や紹介会社が中心だった採用も、
今ではSNSを活用すること自体は、珍しいことではありません。
それにもかかわらず、現場ではこんな声を多く聞きます。
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投稿はしているが、応募が来ない
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反応はあるが、採用につながらない
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正直、何が正解なのか分からない
SNS採用がうまくいかない理由は、
「努力が足りないから」でも
「センスがないから」でもありません。
多くの場合、企業が無意識にやっているNG行動が、
成果を遠ざけているのです。
SNS採用を「手軽な施策」だと誤解していないか
SNS採用が失敗しやすい会社には、共通した思い込みがあります。
「無料で始められる」
「とりあえず発信すれば誰か見てくれる」
この感覚で始めてしまうと、
SNS採用はほぼ確実に空回りします。
SNS採用は、
気軽に始められる一方で、設計なしでは成果が出ない施策です。
採用の全体像の中で、
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何の役割を持たせるのか
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他の採用手段とどうつなぐのか
この整理がないまま始めること自体が、最初のNG行動です。
採用目的がはっきりしていない発信
次に多いのが、
「何のための発信なのか分からない」状態です。
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認知を広げたいのか
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応募を集めたいのか
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会社の雰囲気を伝えたいのか
これが決まっていないと、投稿内容は必ずブレます。
結果として、
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誰に向けた発信か分からない
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どんな会社か印象に残らない
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応募につながらない
という状態になります。
SNS採用は、
目的が曖昧なまま続けるほど成果が出にくくなる施策です。
「募集投稿」ばかりになっている
SNS採用でよく見かけるNG行動の一つが、
募集の告知ばかりになっている状態です。
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スタッフ募集
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採用しています
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エントリーはこちら
もちろん、募集情報は必要です。
しかし、それだけではSNS採用は機能しません。
求職者が知りたいのは、
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どんな仕事なのか
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どんな人が働いているのか
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自分が馴染めそうか
といった、判断材料です。
募集投稿だけを繰り返すと、
SNSは単なる「掲示板」になってしまいます。
表現が曖昧・誤解を招きやすい
SNSでは、言葉が一人歩きしやすくなります。
そのため、企業側が無意識に使っている表現が、
誤解を生むケースも少なくありません。
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アットホーム
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やりがいのある仕事
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成長できる環境
これらの言葉自体が悪いわけではありません。
問題は、具体性が伴っていないことです。
曖昧な表現は、
期待と現実のズレを生みやすく、
採用後のミスマッチにもつながります。
会社としてのルールが決まっていない
SNS採用が不安定になりやすい会社ほど、
運用ルールが決まっていません。
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誰が投稿するのか
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何を書いてよいのか
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どこまで公開してよいのか
これが曖昧なまま、
担当者任せで進んでいるケースは非常に多いです。
SNSは個人の発信とは違い、
企業としての責任を伴う採用活動です。
ルールがない状態は、
成果以前にリスクを高める要因になります。
投稿頻度・継続性を軽視している
SNS採用は「続けること」が前提です。
ところが実際には、
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思いついたときだけ投稿
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採用したい時期だけ活発になる
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忙しくなると止まる
こうした運用になりがちです。
SNS採用は、
短期間で結果が出るものではありません。
継続できない設計そのものが、
成果を遠ざけているケースも多いのです。
SNSと他の採用施策がつながっていない
SNS採用が空回りする会社では、
SNSが「単独」で存在しています。
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採用ページとつながっていない
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応募導線が分かりにくい
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問い合わせ先が曖昧
これでは、せっかく興味を持った人も、
行動に移れません。
SNS採用は、
採用全体の導線の一部として設計する必要があります。
事例:SNS採用を始めたが、反応が出なかった会社
ある中小企業では、
若手採用を目的にSNS採用を始めました。
投稿はまめに行っていましたが、
数か月経っても応募はゼロ。
見直してみると、
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投稿内容が募集告知ばかり
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採用ページとの連携なし
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運用ルールが未整備
という状態でした。
やり方を少し整理しただけで、
「会社の雰囲気が分かりました」と
問い合わせが入るようになりました。
SNS採用は「運用」ではなく「設計」で決まる
SNS採用の成否を分けるのは、
投稿の上手さではありません。
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目的
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役割
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ルール
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導線
こうした設計ができているかどうかです。
場当たり的な運用では、
どれだけ頑張っても成果は出ません。
SNS採用で迷ったら、採用定着士に相談してほしい理由
SNS採用がうまくいかない理由は、
企業の中では気づきにくいものです。
採用定着士は、
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採用全体の設計
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SNS採用の位置づけ
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採用後の定着まで
を含めて整理します。
「このやり方で合っているのか不安」
そう感じたときが、相談のタイミングです。
まとめ|成果が出ないのは、やり方ではなく「考え方」
SNS採用で成果が出ない会社の多くは、
努力不足ではありません。
無意識のNG行動が、
成果を遠ざけているだけです。
「うちは大丈夫か?」
そう思った今こそ、見直しのチャンスです。
オフィススギヤマグループでは、
採用定着士の視点から、
SNS採用を含めた採用全体の整理を支援しています。
迷ったまま続けるより、
一度立ち止まり、仕組みから整えることが、
結果的に一番の近道になるはずです。