UIJターン採用で補助金を活用しよう!

杉山 晃浩

地方の中小企業が人材不足の課題を解決するために、UIJターンを見据えた採用活動を行うケースが増えています。そのため、採用活動では求職者の視点に立ち、個人の期待に応える準備が必要です。以下に留意すべきポイントをまとめました。

1.地元や企業の魅力を明確に伝えるために 、まずは、地元ならではの強みを具体的に発信することが重要です。自然豊かな環境、生活費の安さ、地域の人々の温かさといった「地方の良さ」は、都市部での生活に疲れを感じている求職者にとって大切なものまた、子育て支援や移住補助金といった自治体の支援策も積極的にアピールしましょう。企業側も、アットホームな職場環境やスキルアップの場、安定した雇用を約束できる点を明確に伝えることが求められます。

2. 求職者の不安を解消する支援を整える UIJターン希望者の多くは、住居探しや地域の生活情報に不安を抱えています。これに対して、企業が移住体験プログラムを用意し、住居の確保をサポートしたりすることで、求職者の心理的な負担を軽減することができます。また、移住後に地域のコミュニティへスムーズに溶け込もうように、地元のイベントや交流会を紹介することも有効です。

3. 柔軟でスムーズな採用プロセスを構築する 地方への移住を伴う転職では、求職者にとっての時間やコストの負担が大きくなります。そのため、初期段階ではオンライン面接を活用し、社内定までのプロセスを迅速に行っていきます特に、UIJターン希望者の中には、現在の仕事を継続しながら転職を検討している人も多いため、スケジュールの調整に配慮することが重要です。

4. 採用後の定着支援を徹底する 採用が成功しただけでなく、定着率が低い場合には長期課題解決にはつながりません。職場での人間関係をサポートするためにメンター制度を導入し、職場外での生活の相談に応じて仕組みを整えたりすることで、新しい環境に明るいまでの期間をスムーズに乗り越えられるよう支援しましょう。

5. 成功事例を積極的に発信する UIJターンで成功した社員の声やエピソードを紹介することで、他の求職者にも具体的なイメージを持っていただけます。のブランドイメージ向上にもつながります。

UIJターン採用は、期限付き人材を確保する手段に滞らず、地域活性化の一翼を担う重要な決意です。 地方の中小企業としての魅力を最大限に発揮し、求職者と地域が共に成長できる採用を活動を目指すことが求められます。

これらの留意点を理解したうえで、UIJターン採用をすすめてください。

ところで、地方自治体の中には、UIJターンにかかる費用の補助などもあります。ぜひ活用してみましょう。
今回紹介するのは、宮崎県のUIJターン補助金の事例です。
宮崎県では、県外在住の方を対象に、対象となる就職活動等にかかった交通費・宿泊費の2分の1(30歳未満は3分の2)、最大5万円を補助してくれます。
就職活動等には以下のものが該当します。
①インターンシップ等(県内開催)
県内企業が宮崎県内で実施するインターンシップ等の就業体験
②インターンシップ等関連イベント(県内開催)
県、宮崎労働局、県内市町村又は県内企業等が宮崎県内で主催し、県内企業が参加するインターンシップ等関連イベント
③合同企業説明会等(県内開催)
県、宮崎労働局、県内市町村又は県内企業等が宮崎県内で主催し、県内企業が参加する合同企業説明会等
(3社以上の企業から活動証明を受ける必要があります。)
④合同企業説明会等(県外開催)
県、宮崎労働局、県内市町村又は株式会社宮崎日日新聞社が宮崎県外で主催し、県内企業が参加する合同企業説明会等
(3社以上の企業から活動証明を受ける必要があります。)
⑤採用面接等(県内・県外問わず)
県内企業が実施する採用面接、適性試験、筆記試験等

コロナ禍以降、WEB面接で遠方の求職者と面談する企業も増えてきています。
でも、リアルで会う方が安心できると考えている経営者も多いことでしょう。
このような施策を活用して、UIJターン採用をすすめてみてください。

 

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