今期補助金を使う予定がないのなら、有効活用にチャレンジすれば未来が広がる!
杉山 晃浩
経営をしていると、さまざまな「制度」の案内が届きます。
中でも有名なのが「補助金」や「助成金」です。
その中に、IT導入補助金という制度があります。すでに耳にしたことがある方も多いでしょう。
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「IT導入補助金って、ウチでも使えるのかな?」
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「でも、申請とか手続きとかが面倒で…」
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「結局、今年もスルーしてしまった…」
そんな経営者の声を、私たちは日々たくさん聞いています。
でも、ちょっと待ってください。
**実は、多くの企業が「権利はあるのに、活かせていない」**という現状に気付いていないのです。
今回は、この**「制度の権利を上手に活用する発想」**についてお話してみたいと思います。
■ IT導入補助金は「使う/使わない」ではなく「どう活かすか」
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が、業務の効率化やDX(デジタル化)を進めるためのITツール導入を支援する制度です。
導入経費の一部を国が補助してくれるありがたい制度ですが、利用には条件や手続きがあります。
そのため、多くの経営者がこう考えてしまうのです。
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申請の手間がかかる
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ITツールの選定が難しい
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審査に落ちるかもしれない
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書類の準備が面倒くさい
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結局あと回しになる
そして気づけば、「補助金は使わないまま数年経ってしまった」というケースが非常に多いのです。
つまり、本来使えるはずの制度の権利が「眠っている」状態なのです。
■ 権利を眠らせるのは、実はとてももったいない
制度の多くは、対象企業の要件を満たせば、原則として**「使う権利」を有しています**。
たとえば、
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法人2期目以降の事業者
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年商800万円以上
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過去に制度利用がなく条件に合致している
こうした企業は、IT導入補助金を活用する可能性が十分あるわけです。
制度は国が用意してくれている「経営支援メニュー」のひとつです。
せっかく持っている制度の権利を、活かさずに放置してしまうのは、ある意味“機会損失”とも言えます。
■ 今こそ、ITツールを小さくでも使い始めるチャンス
「でも、補助金の申請は面倒なんですよ…」
もちろん、そう感じるお気持ちはよくわかります。
そこで提案したいのが、
**「補助金はさておき、まずはITツールを使ってみる」**という考え方です。
実際、今は補助金がなくても、以下のようなITツールは低コストで導入できる時代です。
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クラウド型会計ソフト(月額数千円〜)
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勤怠管理クラウド(スマホ打刻もOK)
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オンライン給与明細システム
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顧客管理システム(無料プランあり)
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社内チャットツール(無料〜低額プラン)
こうしたITツールは、導入するだけで
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毎月の作業時間が短縮
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集計ミスが減少
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情報共有がスムーズ
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業務効率が向上
と、経営の地盤が確実に強くなっていきます。
■ 経営者の「ITに対する苦手意識」が最大の壁
私たちが日々支援している中小企業の経営者の多くも、最初は口を揃えて言います。
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「機械は苦手で…」
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「パソコンは得意じゃなくて…」
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「操作が難しそうで…」
しかし実際に導入してみると、こう変わっていきます。
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「思ったより簡単だった」
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「自動化できるところが多い」
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「今までの作業は何だったんだろう」
つまり、一歩踏み出すかどうかが大きな違いを生むのです。
■ 補助金制度は「あとから使う」こともできる
実は、ITツールをまず小さく導入しておくと、あとから補助金制度の活用がしやすくなるケースもあります。
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実際に使ったツールの良さがわかる
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ステップアップの設備投資を検討しやすくなる
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書類作成や要件整理がスムーズになる
「補助金ありきで考えない」ことが、むしろ制度活用を柔軟にするのです。
■ お金の心配も工夫次第で乗り越えられる
「でもやっぱり資金負担が…」
そんなときも、様々な資金スキームの組み合わせがあります。
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リース契約で初期負担を抑える
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クラウドサービスで月額課金にする
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金融機関の経営支援策を活用する
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専門家のコンサル支援を受ける
補助金以外にも、**「資金の工夫×IT導入」**は十分可能なのです。
■ 制度を上手に読む力が、これからの経営を強くする
制度の内容は複雑に見えますが、重要なのは**「正しく理解して、賢く選択する」**ことです。
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使う権利は持っている
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使わないのはもったいない
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でも焦らず小さく始める
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必要なら補助金も上手に使う
このように、**制度を「読む力」「活かす力」**こそが、経営力の差を生みます。
■ まずはお気軽にご相談ください
もし「うちの場合はどう考えればいい?」と迷われたら、ぜひ一度ご相談ください。
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無理な営業は一切ありません
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あなたの事業規模・経営課題に合わせて、制度やIT活用の選択肢を整理します
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Zoomで気軽にお話しできます
権利は活かしてこそ価値があります。
眠らせたままにせず、一歩前に進んでみませんか?
■ まとめ
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補助金は「使う/使わない」の2択ではない
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まずはITツールを小さく導入して経営改善を始める
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補助金制度は「あとから活かす」ことも可能
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資金の工夫で負担を抑える方法はたくさんある
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制度を読む力が経営力につながる