ハローワーク求人で自社を目立たせる方法|応募につながる求人票の書き方

杉山 晃浩

「ハローワークに求人を出しても、応募は来ないですよね」

採用について相談を受けていると、このように言われることがあります。

確かに、求人を掲載しただけで応募者が次々に集まるほど、現在の採用市場は甘くありません。

しかし、応募が来ない原因を、すべてハローワークのせいにしてよいのでしょうか。

実際に求人票を見せていただくと、仕事内容が数行しか書かれていなかったり、会社の特長が「アットホームな職場です」で終わっていたりすることがあります。

これでは、求職者が応募先として選ぶための材料が足りません。

ハローワークインターネットサービスは、全国の求職者がパソコンやスマートフォンから利用できます。公式案内によると、1日当たりのアクセス数は約240万件とされています。

つまり、ハローワーク求人は、会社を知ってもらうための大きな入口になり得ます。

問題は、ハローワークに求人を出したかどうかではありません。

数多くの求人の中から自社を見つけてもらい、詳しい内容を読んでもらい、「この会社に応募してみたい」と思ってもらえる求人票になっているかどうかです。

今回は、ハローワーク求人で自社の求人を目立たせ、応募につなげるためのポイントをわかりやすく解説します。

ハローワーク求人は目立たせられない、は本当か

民間の求人サイトでは、写真を大きく載せたり、色を使ったり、上位表示の広告を購入したりできます。

一方、ハローワークの求人票は基本的な様式が共通しています。

そのため、「どの会社も同じように見える」「目立たせる方法がない」と考える経営者もいるでしょう。

しかし、様式が同じだからこそ、書かれている内容の差が目立ちます。

仕事内容を一行しか書いていない求人と、入社後の一日が想像できる求人。

「経験者優遇」とだけ書かれた求人と、どのような経験をどう評価するかまで書かれた求人。

「丁寧に指導します」と書かれた求人と、最初の一週間、一か月、三か月で何を教えるかが書かれた求人。

求職者にとって、どちらが安心して応募できるでしょうか。

ハローワーク求人で目立つということは、派手な言葉を使うことではありません。

求職者が知りたい情報を、ほかの求人より具体的に、わかりやすく伝えることです。

最初に見直したいのは「職種名」

求人情報を探す人は、勤務地、賃金、雇用形態、休日などの条件を設定し、検索結果を見比べます。

そのとき、最初に目に入る項目の一つが職種名です。

ところが、会社では通じても、求職者には意味がわからない職種名が使われていることがあります。

たとえば、次のような表現です。

  • 業務スタッフ
  • 総合職
  • 現場担当
  • サポートスタッフ
  • 営業アシスタント
  • 管理業務

これらの職種名だけでは、具体的に何をする仕事なのかわかりません。

「業務スタッフ」と書かれていても、倉庫作業なのか、事務なのか、顧客対応なのか判断できないからです。

職種名は、求職者が検索に使う一般的な言葉を選び、担当する仕事や対象を加えると伝わりやすくなります。

たとえば、次のように変えられます。

「営業職」
→「既存顧客を訪問する法人営業」

「一般事務」
→「建設会社の請求書作成・電話対応スタッフ」

「現場作業員」
→「未経験から始める道路工事の作業スタッフ」

「介護職」
→「デイサービスの介護スタッフ・夜勤なし」

職種名ですべてを説明する必要はありません。

大切なのは、検索結果を見た人が「自分に関係のある仕事だ」と判断できることです。

格好良い社内呼称より、求職者が理解できる言葉を優先しましょう。

「仕事内容」は最も力を入れるべき場所

ハローワークの公式資料でも、仕事の内容は求職者が重要視する項目の一つとされています。

仕事内容を詳しく説明することで、求職者の疑問や戸惑いが減り、応募者の増加につながると案内されています。

それにもかかわらず、仕事内容欄が次のようになっている求人を見かけます。

書類作成、電話応対、パソコン入力、その他付随する業務

会社側から見れば、間違った説明ではありません。

しかし、求職者はこの文章を読んでも、自分が働いている姿を想像できません。

何の書類を作るのか。

誰からの電話を受けるのか。

どのようなソフトを使うのか。

一日に何件くらい対応するのか。

誰が仕事を教えるのか。

これらがわからないからです。

たとえば、次のように書き換えることができます。

建設工事に関する見積書・請求書の作成、取引先からの電話対応、工事日程の入力などを担当します。
書類は会社指定の様式と専用ソフトを使って作成します。
入社後は、先輩社員と一緒に簡単なデータ入力から始めます。
約3か月を目安に、担当する取引先の請求書作成をお任せします。

ここまで書けば、未経験者でも仕事の様子を想像しやすくなります。

仕事内容欄では、少なくとも次の点を伝えたいところです。

  • 誰に対して行う仕事か
  • 何を扱う仕事か
  • 具体的に何をするのか
  • 一日の仕事の流れ
  • 担当する件数や範囲
  • 使用する機械やソフト
  • 外出と社内業務の割合
  • 入社後に最初に任せる仕事
  • 教育方法と独り立ちの目安

求職者は、知らない会社の、経験したことがない仕事を検討しています。

会社にとっては当たり前のことでも、求職者にとっては重要な情報です。

ハローワーク「応募したくなる求人へ!」

最初の数行で仕事内容をつかめるようにする

仕事内容を詳しく書くことは大切ですが、情報を詰め込むだけでは読みにくくなります。

特にスマートフォンでは、長い文章がひとかたまりになっていると、最後まで読まれにくくなります。

仕事内容欄の最初には、その仕事を一言で説明する文章を置きましょう。

たとえば、次のような書き出しです。

宮崎市内の法人顧客を訪問し、事務用品や業務用機器を提案する仕事です。

高齢者デイサービスで、食事・入浴・レクリエーションを支援します。夜勤はありません。

自社工場で、注文住宅に使用する木材の加工と検品を行います。

最初の二~三行で仕事の全体像を伝え、その後に具体的な業務、教育方法、一日の流れを説明します。

求人票は、小説のように最後まで読まなければ結論がわからない文章にしてはいけません。

求職者が知りたい情報から先に書くことが大切です。

「未経験者歓迎」だけでは安心できない

採用できる人の幅を広げるために、「未経験者歓迎」と書く会社は多いでしょう。

しかし、求職者から見ると、「本当に未経験でも大丈夫なのか」という不安が残ります。

実際に入社したら、経験者と同じ仕事をすぐに求められるのではないか。

質問したら迷惑がられるのではないか。

専門用語ばかりでついていけないのではないか。

この不安を解消するには、「歓迎」という言葉ではなく、未経験者を育てられる根拠を示す必要があります。

たとえば、次のような情報です。

  • 入社初日に行う研修
  • 指導を担当する社員
  • 最初に覚える作業
  • 一人で仕事を任せるまでの期間
  • 資格取得支援の内容
  • 未経験で入社した社員の実例
  • 困ったときの相談方法

「先輩が丁寧に指導します」だけでは、どの会社にも書けます。

「入社後一か月は先輩社員と同行し、商品の名前と訪問先を覚えます」と書けば、その会社の教育方法が見えてきます。

目立つ求人票とは、強い言葉を使った求人票ではありません。

求職者の不安に、具体的な答えを用意した求人票です。

良いところだけを書けばよいわけではない

応募者を増やしたいからといって、会社の良いところだけを並べるのはお勧めできません。

仕事には、楽しいこともあれば、大変なこともあります。

繁忙期には残業が増える。

夏場の現場は暑い。

最初は覚える商品が多い。

お客様から厳しい意見を受けることがある。

このような情報を隠して採用すると、入社後に「聞いていた話と違う」と感じられる可能性があります。

もちろん、求職者を不安にさせるだけの書き方ではいけません。

仕事の厳しさと、それに対して会社が行っている支援を一緒に伝えます。

たとえば、次のような形です。

6月から8月は繁忙期となり、通常期より残業が増えることがあります。そのため、事前に業務予定を共有し、応援体制を組んで負担が一人に集中しないよう調整しています。

入社時には約100種類の商品名を覚える必要がありますが、写真付きの商品一覧表を用意し、先輩社員が段階的に説明します。

正直な求人票は、応募者を減らすように思えるかもしれません。

しかし、合わない人からの応募を減らし、内容を理解した人から応募してもらうことは、採用後の定着につながります。

賃金は高く見せるより、わかりやすく見せる

求職者が賃金を重視するのは当然です。

だからこそ、少しでも高く見せたくなるかもしれません。

しかし、基本給、固定残業代、各種手当をまとめて表示し、詳しい説明がない求人は、かえって警戒されます。

求人票では、次の内容をわかりやすく整理しましょう。

  • 基本給
  • 定額で支給する手当
  • 固定残業代の有無
  • 固定残業代に含まれる時間数
  • 超過分を別途支給すること
  • 資格や経験による加算
  • 試用期間中の賃金
  • 昇給や賞与の実績

ハローワークは、求人票の賃金欄に記載する下限額について、応募条件を最低限満たす人を採用した場合に支払う予定額であると説明しています。

面接になってから、「求人票の金額は経験者の場合です」「未経験者はもっと低くなります」と伝える運用は、求職者の信頼を失います。

目立つために条件を良く見せるのではなく、実際の条件を正確に、判断しやすく伝えることが必要です。

ハローワーク「求人申込み、採用・選考に当たっての留意事項」

「休日」も数字だけでは伝わらない

年間休日数は、求職者が働き方を判断する重要な情報です。

しかし、年間休日数だけでは、実際にいつ休めるのかわからないことがあります。

週休二日制なのか。

土曜日の出勤はあるのか。

会社カレンダーで決まるのか。

希望休を出せるのか。

有給休暇を取りやすいのか。

学校行事や通院に対応できるのか。

こうした情報まで書くことで、求職者は自分の生活と仕事を重ねて考えられます。

たとえば、「会社カレンダーによる」とだけ書くよりも、次のように説明した方が親切です。

日曜日、祝日、第2・第4土曜日は休みです。
年末年始は6日、夏季休暇は4日あります。
お子さんの学校行事や通院による休暇は、事前に相談できます。

大切なのは、制度を立派に見せることではありません。

実際にどのように休めるのかを、求職者が理解できることです。

会社情報と画像を使わないのはもったいない

ハローワークでは、求人票の文字情報だけでなく、事業所の外観、職場風景、取扱商品などの画像情報や、事業所からのメッセージといったPR情報を公開できます。

ところが、これらを十分に活用していない会社もあります。

求職者にとって、知らない会社へ応募することは勇気が必要です。

会社の外観がわからない。

どのような場所で働くのかわからない。

社員の雰囲気がわからない。

何を作っている会社なのかわからない。

この状態では、応募をためらう人がいても不思議ではありません。

画像を登録する場合は、立派な社屋だけを見せる必要はありません。

  • 実際に働く職場
  • 社員が使用する設備
  • 休憩スペース
  • 取扱商品や施工事例
  • 研修や打合せの様子
  • 制服や社用車

こうした写真の方が、求職者の知りたい情報になる場合があります。

ただし、暗い写真、散らかった職場、個人情報が写り込んだ写真は逆効果です。社員の顔を掲載する場合は、本人の同意も確認しましょう。

ハローワーク「初めてご利用になる求人者の方へ」

求人票を公開したまま放置しない

求人票は、一度作れば完成ではありません。

応募が来ない場合は、どこで求職者が離れているのかを考える必要があります。

職種名で仕事内容が伝わっていないのか。

仕事内容が抽象的なのか。

賃金や休日が競合求人より見劣りするのか。

未経験者が応募できる根拠がないのか。

会社情報が少なく、不安を解消できていないのか。

まずは、同じ地域、同じ職種、似た勤務条件の求人を検索し、自社の求人と比べてみましょう。

比較する目的は、他社の文章をまねることではありません。

求職者の画面に並んだとき、自社を選ぶ理由があるかを確認することです。

また、ハローワークの担当者へ相談する方法もあります。ハローワークでは、わかりやすい求人票の作成や求人条件の見直しについて、事業主への助言を行っています。

「無料だから、とりあえず出しておく」のではなく、無料だからこそ何度も見直し、改善する。

この姿勢が大切です。

無料の「ハローワーク求人 目立ち度・応募力診断シート」をご用意しました

ここまで読んで、「自社の求人票は、どこまでできているだろう」と感じた方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回、「ハローワーク求人 目立ち度・応募力診断シート」を作成しました。

次の6分野、全28項目を確認できます。

  • 検索結果と第一印象
  • 仕事内容
  • 賃金・休日などの条件
  • 事業所PR
  • 応募・選考
  • 求人票の更新・改善

現在の状態をプルダウンで選択すると、点数、達成率、重要警告、総合判定、分野別判定が自動表示されます。

また、診断だけで終わらないように、職種名、仕事内容の冒頭、教育方法、休日・働き方、会社の特長について、「現在の記載」と「改善後の記載案」を並べて書ける欄も設けています。

すでに求人を出している会社は、現在の求人票を手元に置いて診断してください。

これから求人を出す会社は、作成前の確認表として利用できます。

【無料プレゼント】
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目立つ求人とは「求職者の疑問に先回りできる求人」

ハローワーク求人で自社を目立たせるために、奇抜な言葉は必要ありません。

「急募」

「高待遇」

「やる気のある方歓迎」

「アットホームな職場」

このような言葉を大きく並べても、具体的な情報がなければ、求職者の不安は解消されません。

求職者が知りたいのは、自分がそこで働く姿を想像するための情報です。

どのような仕事をするのか。

誰と働くのか。

未経験でも覚えられるのか。

給与はどのように決まるのか。

休日はいつなのか。

大変なことは何か。

困ったときに助けてもらえるのか。

これらの疑問に先回りして答える求人票は、同じ様式の中でも自然に目立ちます。

求人票は、会社が言いたいことを書く書類ではありません。

求職者が知りたいことに答える、最初の会社説明です。

まずは診断シートを使い、現在の求人票を求職者の目線で見直してみてください。

一つひとつの表現を具体的に変えることが、応募への最初の一歩になります。

無料の「ハローワーク求人 目立ち度・応募力診断シート」はこちら

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