2023年11月分 人事労務クイズ~最低賃金~

問題  ∼ 最低賃金 ∼

例年10月には、最低賃金法の改正があり、今年も最低賃金額が変更になりました。
さて、最低賃金が適用されるのは、どのような労働者でしょうか?

答え

【A】 パート、臨時、嘱託社員以外の労働者

【B】 65歳未満の労働者

【C】 すべての労働者

【C】 すべての労働者

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとする制度です。例年10月に、最低賃金法の改正があり、今年度は大幅な引き上げとなり、政府目標である全国加重平均1000円を達成することとなりました。

最低賃金の確認及び対応はお済みでしょうか?
地域別最低賃金全国一覧

【最低賃金の対象者】
最低賃金は、都道府県内の事業場で働くすべての労働者その使用者に適用されます。パートタイマー、アルバイト、臨時、嘱託などの雇用形態や呼称の如何を問わず、すべての労働者に適用されます。
また、年齢の如何も問いません。

ただし、一般の労働者より著しく労働能力が低いなどの場合に、最低賃金を一律に適用するとかえって雇用機会を狭めるおそれなどがあるため、特定の労働者については、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件として個別に最低賃金の減額の特例が認められています。詳細はこちらをご覧ください。

【最低賃金を下回る賃金で働かせた場合】
最低賃金を下回る賃金で働かせることは、法律で禁止されています。最低賃金は、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用されます。最低賃金を下回る賃金で働かされた場合、労働者は、使用者に対して最低賃金との差額の支払いを求めることができます。
また、最低賃金を下回る賃金で働かされた場合、労働者は、都道府県労働局に対して申し立てることができます。

最低賃金法に違反すると、当然、使用者には罰則が科せられます。
最低賃金法の第40条にもとづき、50万円以下の罰金が科せられます。

このように、最低賃金制度は、労働者の権利を保護するために設けられています。

最低賃金をクリアしていると思っていても、計算間違いより実は下回っていた・・・なんてことにならないように。
最低賃金の計算の仕方については、以前のクイズでも取り上げてますので、心配な方はそちらもチェックしてくださいね。