行政主催の研修に参加しても時間の無駄になることが多い理由
杉山 晃浩
先日行政主催のセミナーに講師として登壇しました。
業界的に採用や定着に課題があるということでしたので、主に採用課題を深掘りして90分間お話しさせていただきました。
課題を深掘りし、見える化して、参加者にわかりやすいように伝えました。
ここまでは特に問題はないのですが、近頃の行政主催のセミナーではここから先が課題だと感じています。
①解決策として、特定の商材やツールをご紹介できない
②特定の商材やツールを活用して成功した事例を紹介できない
③講師側が参加者からアンケートを取ることができない
④アンケート結果をもとに参加事業所の課題に対する後追いフォローができない
⑤参加事業所は、参加することがゴール設定になっているので、いい話を聞いたぐらいで何ら行動に移さない
つまり、行政は講師が営業できないようにガードを固めるわけです。
例えば私は社労士をしていますが、以前労働局主催のセミナーで課題解決に向けて自社の商材やツールの紹介をしていました。
実際に成功した事例紹介もしていたので、参加者には、まず何をすれば良いのか?どのように課題解決をすすめればよいのか?ということが分かりやすかったようで、アンケート結果も上々でした。
しかしながら、セミナーに同業者が参加しており「行政を利用して営業している社労士がいる。私にはそんな機会が与えられないのは不平等だ!」と行政の窓口にクレームしたそうです。
その後、講師のプロフィールでさえ出さないように依頼されることも増えました。
セミナーや研修の効果を上げるためには、誰が話すのか?ということがとても重要です。
課題への具体的なアプローチ、解決方法、成功事例があれば、それらをそっくりTTP(徹底的にパクる)すればいいだけです。
現状が困っているからセミナーや研修に参加するのであって、困りごとを解決したければ、アクションを起こさなければいけません。
以前であれば、フィードバックアンケートを用いて、営業フォローを行い、課題解決のお手伝いをできていました。
でも、現状は、困っている企業を目の前にして、知らんぷりしかできません。
これはとても残念なことです。