「とりあえず賃上げ」が会社を危険にする 助成金・就業規則・給与設計を一体で考える時代へ
杉山 晃浩
「もう賃上げしないと人が来ないですよ。」
最近、この言葉を何度聞いたかわかりません。
ニュースでも、政府方針でも、大企業の発表でも、“賃上げ”が当たり前のように語られる時代になりました。
もちろん、働く人の生活を守ることは大切です。
物価が上がり、電気代もガソリン代も食料品も高くなっている今、給料を上げたいと考える経営者も多いでしょう。
しかし、中小企業の現場ではこういう声が増えています。
「売上はそこまで増えていない」
「利益が残らない」
「求人のために賃上げしたが応募は来ない」
「上げた後の固定費が重い」
「社会保険料まで増えて苦しい」
実は今、多くの会社が“とりあえず賃上げ”をしてしまい、後から苦しくなっています。
だからこそ、今必要なのは、
- 助成金
- 就業規則
- 給与設計
- 福利厚生
- 社会保険料
- 採用戦略
を「別々」で考えるのではなく、“一体設計”する視点です。
今回は、厚生労働省の「賃上げ」支援助成金パッケージも踏まえながら、中小企業が本当に気をつけるべきポイントを、できるだけわかりやすく整理します。
「賃上げしたら解決する」は危険な思い込み
中小企業の経営者と話をしていると、
「求人広告会社から、まず賃上げしてくださいと言われた」
というケースが増えています。
確かに、給料は大事です。
しかし、現実には、
- 基本給を上げた
- 賞与も増やした
- 求人票も改善した
それでも応募が来ない会社はたくさんあります。
なぜでしょうか。
理由は簡単です。
求職者は、給料だけで会社を選んでいないからです。
実際には、
- 人間関係
- 休日
- 働きやすさ
- 将来性
- 福利厚生
- 教育制度
- 評価制度
- 離職率
などを総合的に見ています。
しかも、賃上げには“副作用”があります。
たとえば月給を2万円上げると、
- 社会保険料
- 残業単価
- 賞与原資
- 退職金計算
- 各種手当
まで連動して増えるケースがあります。
つまり、単純に「2万円増えた」では済まないのです。
しかも、一度上げた給与は、簡単には下げられません。
だからこそ、“勢いだけの賃上げ”は危険なのです。
助成金は「もらえればラッキー」ではない
最近は、厚生労働省も賃上げ支援に力を入れています。
代表的なものとして、
- 業務改善助成金
- キャリアアップ助成金
- 人材開発支援助成金
などがあります。
厚労省の「賃上げ」支援助成金パッケージも、ぜひ確認してみてください。
制度を見ると、
「これは使えそうだ」
と思う会社も多いでしょう。
しかし、ここで注意が必要です。
助成金は、“申請したら自動でもらえる制度”ではありません。
実際には、
- 就業規則の届出漏れ
- 賃金規程未整備
- タイミングミス
- 賃上げ率不足
- 手続きフロー違反
- 証拠不足
などで、不支給になるケースが非常に多いのです。
しかも最近は、審査がかなり厳しくなっています。
昔のように、
「窓口で教えてもらいながら出す」
時代ではありません。
そのため、“なんとなく申請”は危険です。
実は一番大事なのは「就業規則」
助成金の話になると、多くの会社は「申請書」に目が向きます。
しかし、本当に大事なのは、実はそこではありません。
重要なのは、
「会社のルールが整備されているか」
です。
たとえば、
- 昇給基準が曖昧
- 手当のルールが不明
- 評価制度がない
- 給与体系が場当たり的
- 入社時の説明と実態が違う
こうした状態だと、後でトラブルになりやすくなります。
さらに怖いのは、社員の“不公平感”です。
賃上げをしても、
「なぜあの人だけ?」
「評価基準がわからない」
となれば、逆に組織が壊れることもあります。
だからこそ、就業規則や賃金規程は、“会社を守る設計図”なのです。
「基本給アップだけ」が正解ではない
ここで大事なのが、“総合設計”という考え方です。
最近は、
- 食事補助
- 福利厚生
- 企業型DC
- 教育制度
- 柔軟な働き方
などを組み合わせて、“手取り感”を高める会社も増えています。
たとえば、同じ月2万円のコストでも、
全部を基本給に乗せるのか、
一部を福利厚生設計に回すのかで、会社負担は大きく変わることがあります。
さらに、
「将来の安心」
を見せられる会社は、採用でも強くなります。
今の若い世代は、“給料だけ”では動きません。
「この会社で働き続けられるか」
を見ています。
だからこそ、
- 採用
- 定着
- 賃上げ
- 福利厚生
- 資産形成
をバラバラではなく、一体で考える必要があるのです。
中小企業ほど「制度設計」が利益を守る
ここを誤解している会社が非常に多いのですが、
制度設計は、“大企業のためのもの”ではありません。
むしろ中小企業こそ重要です。
なぜなら、中小企業は体力が限られているからです。
だからこそ、
- 無駄な固定費増加
- 助成金不支給
- 未払残業代
- 社会保険料増加
- 離職
などが重なると、一気に経営が苦しくなります。
逆に言えば、
- 就業規則
- 賃金設計
- 福利厚生
- 助成金
- 採用戦略
を整理できる会社は、かなり強くなります。
実際、同じ売上規模でも、
「制度設計がうまい会社」
は、利益の残り方が違います。
まずは自社の“危険度”を確認してください
とはいえ、
「うちは何が危ないのかわからない」
という会社も多いでしょう。
そこで今回は、
【無料プレゼント】
賃上げ制度リスク診断チェックシート
をご用意しました。
- プルダウン入力
- 自動採点
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- 助成金確認
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まで、まとめてチェックできるようにしています。
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フォーム送信後、ダウンロードURLが届きます。
「賃上げ」は経営そのものです
これからの時代、“賃上げ対応”は避けて通れません。
しかし、
「とりあえず上げる」
では、会社が苦しくなることがあります。
本当に大切なのは、
- 利益を残しながら
- 社員満足を高め
- 採用力を上げ
- 定着率を改善し
- 助成金も活用しながら
- 持続可能な制度を作る
ことです。
そのためには、
- 就業規則
- 給与設計
- 福利厚生
- 助成金
- 社会保険
- 採用戦略
を“別々”ではなく、一体で考える必要があります。
「知らないだけで損をしている会社」
は、実はかなり多いです。
もし、
- 何から手をつければいいかわからない
- 今の制度が危ない気がする
- 助成金を安全に活用したい
- 採用と定着まで考えたい
という場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
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