2026年6月6日
/ 最終更新日 : 2026年5月3日
杉山 晃浩
「iDeCoでは勝てない理由」 ―社長が“投資効率”で損している構造とは
杉山 晃浩
前回の記事では、
「役員報酬を上げてもお金は残らない」
という現実をお伝えしました。
では、
「将来のために投資をする」
これは正しい選択なのでしょうか?
結論から言うと、
👉 “やり方によっては、かなり損をしています”
特に経営者の場合、この差は致命的です。
投資しているのに増えない人の共通点
最近は、資産形成の意識が高まり、
などを活用している方も増えてきました。
これは非常に良い流れです。
しかし一方で、
「やっているのに増えない」
「思ったほど資産が伸びない」
という声も多く聞きます。
その原因は、投資商品ではありません。
👉 “お金の出どころ”に問題があります。
iDeCoのメリットと限界
まず、iDeCoについて整理しておきましょう。
iDeCoは、
という、非常に優れた制度です。
ただし、経営者にとっては注意点もあります。
- 確定申告が必要
- 手数料は個人負担
- 掛金は「個人のお金」から出す
ここが重要です。
最大の問題は「投資効率」
経営者が見落としがちなのが、
👉 投資効率
です。
例えば、役員報酬を1万円増やしたとします。
するとどうなるか。
これらが差し引かれ、
手取りは5,000円未満になるケースも珍しくありません。
つまり、
👉 1万円稼いでも、投資に回せるのは半分以下
ということです。
ここからiDeCoに拠出しても、
スタート地点で既に大きく削られているのです。
これは冷静に考えると、かなり非効率です。
「頑張っているのに報われない構造」
この状態を一言でいうと、
👉 “税金と社会保険料を払った後の残りカスで投資している”
ということになります。
もちろん制度としては正しいですし、合法です。
しかし、経営者として考えたときに、
これが最適な選択かというと、答えはNOです。
経営者の正解は「法人のお金で投資する」
では、どうすればいいのか。
答えはシンプルです。
👉 税金や社会保険料がかかる前のお金を使う
これだけで、投資効率は劇的に変わります。
つまり、
- 個人の手取りから投資するのではなく
- 法人の段階で資産化する
という発想です。
企業型DCの本質は「資金移動の設計」
ここで登場するのが、
👉 企業型確定拠出年金(企業型DC)
です。
この制度の本質は、
単なる年金制度ではありません。
👉 法人のお金を、効率よく個人資産に移す仕組み
です。
しかも、
という特徴があります。
つまり、
👉 “削られる前のお金”をそのまま投資に回せる
のです。
投資効率の差は、時間とともに拡大する
この違いは、短期では分かりにくいかもしれません。
しかし、長期になると圧倒的な差になります。
この2つが組み合わさることで、
最終的な資産額は大きく変わります。
合法で再現性があるという強み
ここでよくある誤解があります。
「それってグレーな節税では?」
という疑問です。
しかし、企業型DCは
👉 制度として認められている合法的な仕組み
です。
しかも、
導入可能です。
つまり、
👉 誰でも再現できる“仕組み”
なのです。
なぜ広まっていないのか
ここまで読むと、
「なぜみんなやらないのか?」
と思うかもしれません。
理由はシンプルです。
👉 知られていないから
そしてもう一つは、
👉 “制度”としてしか理解されていないから
です。
本来は「経営戦略」なのに、
「福利厚生の一つ」として扱われているのです。
次回予告
ここまでで、
- iDeCoの限界
- 投資効率の重要性
- 法人のお金を使う意味
は理解いただけたと思います。
では次に重要なのは、
👉 “どう受け取るか”
です。
同じように積み立てても、
受け取り方次第で手取りは大きく変わります。
次回は、
「“受け取り方”でここまで差が出る」
―退職所得控除を知らない社長は損をしている
について、わかりやすく解説します。
もし今、
「自分の投資は効率がいいのか?」
と少しでも疑問を感じた方は、
一度、資金の流れを見直してみてください。
経営者にとって、
👉 “どこからお金を出しているか”は、
“どれだけ増えるか”と同じくらい重要です。