「まだ1~2%しかやっていない」 ―企業型DCが“採用と定着”を変える理由
杉山 晃浩
ここまで3回にわたって、
- お金の出し方(入口)
- 投資効率(運用)
- 受け取り方(出口)
についてお伝えしてきました。
ここまで読んでいただいた方は、すでにお気づきだと思います。
👉 企業型DCは“節税の話”では終わらない
ということです。
むしろ本質は、
👉 “経営の武器になるかどうか”
にあります。
なぜ今、この制度なのか
まず押さえておきたいのは現状です。
企業型DCを導入している企業は、
👉 全体の約1~2%程度
と言われています。
つまり、
👉 ほとんどの会社がまだ使っていない
ということです。
ここに大きな意味があります。
先行者メリットは「採用」で差がつく
今の採用市場は、
- 人が来ない
- 来ても定着しない
- 採用コストが上がる
という厳しい状況です。
この中で、求職者は何を見ているか。
👉 給与+“将来の安心”
です。
ここで企業型DCが効いてきます。
- 将来の資産形成ができる
- 手取りが増える仕組みがある
これだけで、
👉 「この会社はちゃんとしている」と判断されます。
福利厚生は“会社の本気度”を映す
中小企業の採用でよくある勘違いがあります。
「大企業には福利厚生で勝てない」
確かに、規模では勝てません。
しかし、求職者が見ているのは規模ではなく、
👉 “設計されているかどうか”
です。
- なんとなく給与を払っている会社
- 将来まで考えて制度を設計している会社
どちらが選ばれるかは明らかです。
社員メリットがそのまま経営メリットになる
企業型DCは、社員にとってもメリットがあります。
- 社会保険料が抑えられる
- 手取りが増える
- 将来資産ができる
そしてこれが、そのまま経営メリットになります。
- 離職率が下がる
- 満足度が上がる
- 採用コストが下がる
👉 “コスト”ではなく“投資”になる制度です。
なぜやらない会社が多いのか
ここで疑問が出てきます。
「こんなに良い制度なら、なぜ広まっていないのか?」
理由は大きく2つです。
■ 理由①:知られていない
単純ですが、これが一番大きいです。
- 名前は聞いたことがある
- でも内容は知らない
この状態のまま止まっています。
■ 理由②:難しそうに見える
- 制度が複雑そう
- 手続きが面倒そう
というイメージです。
しかし実際は、
👉 設計と運用をきちんとサポートすれば問題ありません。
これからの経営は「お金の使い分け」が重要
ここで一つ整理しておきましょう。
資産形成には役割分担があります。
■ 老後資金
👉 企業型DC
- 税制優遇が強い
- 長期運用に向いている
■ 教育資金・住宅資金
👉 NISA
- 流動性が高い
- 途中引き出し可能
このように、
👉 目的ごとに制度を使い分ける
これがこれからのスタンダードです。
導入しない会社に起きること
少し厳しい言い方をします。
企業型DCを導入していない会社は、
👉 これから確実に差が開きます。
- 採用で選ばれない
- 社員が定着しない
- 将来コストが増える
これはすでに始まっています。
「知らないだけで損をしている会社」をなくしたい
ここまでお伝えしてきた内容は、
特別な裏技でも、グレーなスキームでもありません。
👉 すべて合法で、制度として用意されているものです。
それにも関わらず、
- 知らない
- 検討していない
- なんとなく後回し
これだけで、大きな差が生まれています。
最後に:今が一番早いタイミング
企業型DCは、
- 早く始めるほど有利
- 長く続けるほど差がつく
という特徴があります。
そして今は、
👉 まだ1~2%しか導入していない段階
です。
つまり、
👉 今なら“先行者”になれるタイミング
です。
次の一歩
もしここまで読んで、
- 少し気になる
- 自社に合うか知りたい
- どれくらい効果があるのか見てみたい
そう感じた方は、
👉 一度、自社の状況を整理してみてください。
- 役員報酬の水準
- 社会保険料の負担
- 採用状況
- 離職率
ここを見直すだけでも、ヒントが見えてきます。
企業型DCは、
👉 節税のための制度ではありません。
👉 会社と社長、そして社員の未来を設計する仕組みです。
このシリーズが、
「知らないだけで損をしている会社」を減らす
きっかけになれば嬉しく思います。