「週3でも助かる人材」を活かせていますか? 高齢社員戦力化の新常識

杉山 晃浩

「フルタイムで働ける人しか採用できない」

そう思い込んでいる会社は少なくありません。

しかし今、その考え方が、人手不足をさらに深刻化させているケースがあります。

実際には、

  • 週3勤務なら働ける
  • 午前中だけなら働ける
  • 短時間なら体力的に可能
  • 通院しながらなら続けられる

という人材は数多く存在しています。

特に高齢社員は、「もう働けない」のではなく、「働き方が変わった」だけなのです。

そして今、この“柔軟勤務”を上手く活用できる会社と、できない会社で、大きな差が生まれ始めています。

「8時間勤務前提」が会社を苦しめている

現在、多くの中小企業が人手不足に悩んでいます。

  • 求人を出しても応募が来ない
  • 若手が定着しない
  • 人材紹介料が高い
  • 採用コストが上がる

そんな声は珍しくありません。

ところが、その一方で、「フルタイムは難しいけれど、短時間なら働ける」という人材を、会社側が取りこぼしているケースも多いのです。

例えば、

  • 高齢社員
  • 子育て世代
  • 介護中の人
  • 通院中の人

などです。

つまり、“働ける人がいない”のではなく、「働ける形を用意できていない」会社もあるのです。

高齢社員は「働けない」のではない

ここは非常に重要なポイントです。

高齢社員は、確かに若い頃と比べれば、

  • 体力
  • 回復力
  • 長時間労働耐性

などは変化します。しかし一方で、

  • 経験
  • 判断力
  • 顧客対応力
  • 現場感覚
  • 教育力

は非常に強い武器になります。

つまり、「体力」と「戦力」は別問題なのです。

例えば、

  • 朝のピーク時間だけ
  • 教育担当だけ
  • クレーム初期対応だけ
  • 品質確認だけ

でも、大きな戦力になるケースがあります。

「辞めるしかない」が増えている

今、多くの高齢社員が、「本当はまだ働きたい」と思っています。

しかし、

  • フルタイムしか選べない
  • 長時間勤務しかない
  • 柔軟なシフトがない

ため、「辞めるしかない」状態になっているケースがあります。

これは、会社にとって非常にもったいないことです。

なぜなら、“経験者”を自ら失っているからです。

「週3でも助かる仕事」は本当にないですか?

ここで経営者に考えてほしいことがあります。

本当に、「フルタイムじゃないと困る仕事」ばかりでしょうか。

例えば、

  • 朝だけ忙しい
  • 昼だけ人が足りない
  • 教育担当が欲しい
  • 安全確認を任せたい
  • 電話対応だけ助けてほしい

など、“部分的に助かる仕事”も多いのではないでしょうか。

つまりこれからは、「全部できる人材」を探すだけではなく、「部分的に強みを発揮できる人材」>を活かす時代なのです。

柔軟勤務を取り入れる会社は、なぜ強いのか

実際、柔軟勤務を取り入れている会社には共通点があります。

人材が集まりやすい

柔軟勤務があることで、

  • 高齢社員
  • 子育て世代
  • 副業人材
  • 介護世代

なども働きやすくなります。

つまり、採用できる人材の幅が広がるのです。

定着率が上がる

無理な働き方を強制しないため、長く働きやすくなります。

これは高齢社員だけではありません。

若手社員も、「この会社は事情を理解してくれる」と感じやすくなります。

若手育成が進む

高齢社員が、

  • 教える
  • 見守る
  • フォローする

役割を持てるため、若手育成も進みやすくなります。

これは、“高齢社員戦力化”の大きなメリットです。

職場の空気が柔らかくなる

柔軟勤務がある会社は、

  • 助け合い
  • 配慮
  • 相談

がしやすくなります。

つまり、心理的安全性も高まりやすいのです。

柔軟勤務ができない会社の共通点

一方で、柔軟勤務が進まない会社にも共通点があります。

「昔からこうだから」

  • 固定シフト
  • 長時間前提
  • 出社前提

など、昔の働き方を変えられないケースです。

「管理が面倒」

確かに、柔軟勤務には調整が必要です。

しかし、人が辞める方が、もっと大きな負担になります。

「短時間=戦力外」と思っている

これは非常に大きな誤解です。

今は、>「短時間でも価値を出せる仕事設計」が重要な時代です。

これから必要なのは「人を集める力」だけではない

今後の中小企業経営では、

  • 採用
  • 定着
  • 高齢社員活用
  • 健康経営

を別々に考える時代ではありません。

必要なのは、「働ける形を作る力」です。

  • 週3勤務
  • 午前だけ勤務
  • 短時間勤務
  • 柔軟シフト

こうした働き方を取り入れられる会社ほど、人材が残りやすくなります。

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