「働いた時間」と違います 事務員が必ず押さえるべき“拘束時間”の正しい考え方
杉山 晃浩
前回は、「改善基準とは何か?」についてお話ししました。
その中で一番大事なキーワードが出てきました。
👉 「拘束時間」
です。
今回はこの「拘束時間」について、
できるだけわかりやすく解説します。
■ 拘束時間とは何か?
まず結論からいきます。
👉 拘束時間=会社に縛られている時間すべて
です。
少し難しく言うと、
- 労働時間
- 休憩時間
- 待機時間(荷待ちなど)
これらを全部足した時間になります。
■ ここが一番の勘違いポイント
多くの事務員さんがこう考えています。
👉「運転している時間が仕事の時間でしょ?」
これは半分正解で、半分間違いです。
実際のルールでは、
👉 運転していない時間もカウントされます。
■ 具体例で見てみましょう
たとえばこんな1日です。
- 8:00 出勤
- 9:00〜12:00 運転
- 12:00〜13:00 休憩
- 13:00〜15:00 荷待ち
- 15:00〜19:00 運転
- 19:00 退勤
この場合、
👉「運転時間」は7時間です。
でも、
👉「拘束時間」はどうなるか?
答えは、
👉 8:00〜19:00の11時間すべて
です。
■ なぜ荷待ちも入るのか?
ここもよく聞かれます。
👉「何もしてないのに仕事なの?」
結論はこうです。
👉 自由に帰れないから仕事です。
荷待ち中、
- 自宅に帰れるか?
- 自由に遊びに行けるか?
👉できませんよね。
つまり、
👉 会社に縛られている状態
なので、拘束時間になります。
■ 休憩時間も入るの?
これも大事です。
👉 入ります。
ただし注意点があります。
■ 休憩時間の考え方
休憩は、
👉「労働時間」ではありません
でも、
👉「拘束時間」には入ります
この違い、かなり重要です。
■ 図でイメージするとこう
- 労働時間 → 実際に働いた時間
- 拘束時間 → 出勤から退勤まで全部
👉 拘束時間の方が広い
と覚えてください。
■ なぜここが重要なのか?
理由はシンプルです。
👉 法律は“拘束時間”で判断するからです。
つまり、
- 運転時間だけ見てもダメ
- 勤怠表だけでも不十分
👉 拘束時間で見ないと違反に気づけない
ということです。
■ よくある会社のミス
実務で本当によくあります。
① 運転時間だけ管理している
👉 → 完全にアウト
② 荷待ち時間を軽く見ている
👉 → 実は一番危険
③ 休憩を引いて計算している
👉 → 拘束時間としてはNG
■ 監督署はここを見ている
ここはリアルな話です。
監督署が来たとき、
👉まず見るのは「拘束時間」です。
そして、
- タイムカード
- 運転日報
- タコグラフ
これを照らし合わせてきます。
👉 ズレていたら一発でバレます。
■ 事務員さんの役割
ここで大事な話です。
ドライバーは、
- 現場優先
- 時間より納品
- 感覚で動く
ことが多いです。
だからこそ、
👉 数字で管理するのは事務員の仕事
になります。
■ まずはここからでOK
いきなり完璧は必要ありません。
まずはこの3つを意識してください。
① 出勤〜退勤までを見る
② 荷待ちも含める
③ 「全部足す」と意識する
これだけで、
👉 見える景色が変わります。
■ まとめ
今回のポイントです。
- 拘束時間=会社に縛られている時間
- 運転していない時間も含まれる
- 休憩も含まれる
- 法律は拘束時間で判断する
■ 次回予告
次回はさらに重要です。
👉 「上限ルール」
- 1日どこまで働けるのか
- 1ヶ月どこまでOKなのか
- どこから違法なのか
👉 ここを知らないとシフトが作れません。
現場で使えるように、
できるだけシンプルに解説していきます。